2025年3月12日
筆者は一橋大学経済学部で「国際経済論」を専攻した。そこで学んだことは「自由貿易」。世界の国々が自国の得意分野に国のリソースを配分して、不得意分野は他国に譲る。さすれば世界経済のパイは成長して大きくなる。この「譲る精神」こそ自由貿易の要だ。
対して、保護主義とはお互いに関税をかけ合い、自国産業を必死に守る。そもそもが「喧嘩」の精神ゆえ、世界各国の経済が傷つき世界経済のパイは縮小する。
自由貿易なら拡大均衡。保護主義なら縮小均衡。残念ながら現在の世界は後者に向かっている。
保護主義の時代が長引けば、例えばNISAで株を長期積立購入しても株価が総合的に下がってしまうので、下手すれば長期株式投資で損失が生じる。NISAは「投資の利益」への課税が優遇されるのだが、損失では優遇どころではない。
トランプ氏の我儘が続けば、日本ではNISA投資家集団が悲鳴を上げることになろう。
だからと言って、単純に金積立が良いとも言えない。全員負けのシナリオでは投資する資金的余裕さえなくなり、気持ちが萎えてしまう可能性があるからだ。
これがトランプリスクの最も「やばい」ところ。
昨晩トランプ政権はカナダに対して関税を25%から50%に引き上げる可能性をちらつかせたかと思えば、午後になり譲歩的姿勢を見せた。こんなことを続ければカナダ国民の憎悪は増すばかりであろう。
筆者はトランプ氏の「罪」を真に案じている。