2025年4月16日
金価格の上昇に歯止めがかからない。
直近の金急騰の最大の理由は「安全資産」というカテゴリーでライバルの米国債の市場がトランプ関税要因で機能不全に陥り(筆者は米国債の乱と呼んでいる)、米国債売り=ドル金利急騰を招いたこと。米国債を駆け込み寺として逃げ込んだら、お寺が火事になったようなもの。そうなると「質への逃避」マネーは金に一極集中となる。
更に、ドル売りも加わり米国売りとなった。背景にはスタグフレーション懸念。インフレと景気後退が同時進行すれば、これは金の一人勝ちのシナリオ。
但し、NY市場の内部を見るに投機的買いが目立つ。買っては売りを繰り返してレンジの下値を切り上げてきた。所謂モメンタムトレーダーの動き。逃げ足も速いマネーゆえ、どこで見切るかがポイント。
今週いよいよ日本がトップバッターとして日米通商交渉が始まる。世界の70か国がその行方を見守っている。
トランプ氏が歩み寄りの姿勢を見せれば、通商緊張緩和で金は売り。逆に日米折り合いつかねば、金は続騰となろう。
追記
ブログを書いてから午後1時半過ぎ、外で仕事中にNY金先物は3300ドルをあっさり突破した。