2025年5月14日
米中関税合戦歩み寄りの報で、米大手金融機関が相次いで米経済不況(スタグネーション)予想を下方修正している。
JPモルガンチェースは25年後半に景気後退予測を「不況なし」に変えた。但し、インフレーションが悪化する可能性は高いとしている。
次に、ゴールドマンサックスは今後1年間の米国景気後退確率を45%から35%に引き下げた。「米中歩み寄りは将来の関税政策決定に関する心強いシグナル」としている。まぁ、45%が35%と言われてもねぇ。。何が違うのと言いたくもなるが。
更に、バークレーズは「25年下期の軽度の景気後退はもはや基本シナリオではない」と不況回避の見通しに変えた。
スタグフレーションを期待する訳ではないが、仮にインフレと景気後退の同時進行ともなれば、金の独り勝ちと本欄では書いてきた。そのリスクが若干和らいだということである。個人の生活の視点では、米国経済がスタグフレーションに陥れば日本経済にも強い悪影響が及ぶので、歓迎すべからざる事態ではある。常々語ってきた如く、金はじっくり持って役立たないのが実はベストなのだ。近年は役立つことばかり起きてきた訳だが。
なお、昨日は注目のCPI発表。
コアで年率2.8%はほぼ事前予測内の結果。FRBが目標とする2%にはまだ程遠い。関税由来のインフレーションが経済指標として顕在化するのはこれからだ。
スタグネーションリスクは後退。インフレーションリスクは変わらず。
国際金価格はスタグフレーションを織り込み、一時は3500ドルまで急騰した経緯を考えると、年内、次の(3回目の)3500ドル挑戦は遠のいたと見ざるを得まい。
なお、ドル円が147~148円程度まで円安に転じているが、米中歩み寄りで日銀利上げの可能性が急上昇しているので、年内円高リスクは消えない。但し、しつこいようだが(笑)、10年後には200円を見ている。筆者の資産の半分は金を含むドル建てという状況は変わらず。年内、130円、120円になっても、この基本的運用姿勢は変わらない。残念ながら日本国は赤字国債を発行しすぎた。時既に遅し。このツケは次の世代が払わねばならない。
日本国債は発行国日本の財政規律にかかっているが、金は発行体のない無国籍通貨。この基本は変わらない。
さて、本欄おなじみのマガーリ@自由が丘が、5月10日に無事米沢で開店。初日から金業界の連中(池ちゃんなど)が押しかけ賑わったようで、大いに結構。筆者はご祝儀来店が一巡して店の真価が問われるときに、第二の故郷=福島の友人たちと行くつもり。地図で見ても米沢に最も近い都市は福島市。山一つ越えた感じだ。知り合いの福島のローカルメディアの人たちに呼び掛けているところである。
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