豊島逸夫の手帖

Page4216

プラチナ暴騰続く

2025年12月24日 

4216.gif

今日のグラフは過去3日間のプラチナ(スポット)価格。
確実に価格水準を切り上げていることが鮮明。
どこまで上がるか。
現状でも金に比し、まだ半値程度。

筆者のようなベテランは、プラチナが金より高いことが当たり前と思って育った世代ゆえ、金と同価格水準まで買われ続けるのかと思う。
投機主導で、もはや需給など関係ない。エヌビディア株を売って大儲けした連中が、潤沢な待機資金をプラチナなどの割安分野に入れ込んでいる。
もはやコモディティー思考では説明できない。

NYの連中と話していると、最も頻繁に出る英単語は2つ。
まず、momentum(相場の勢いに乗る)。後の講釈など何とでも言える。
次に、dry powder(待機資金)。とにかくカネが余っている。

今年は十分に儲かったから、最後の仕事納めとしてプラチナで荒稼ぎの思惑が透ける。連戦連勝で来ているから、2300ドルと言われようが「買いだ!」と即動ける心の余裕がある。

こうなると周りは手が付けられないね。プロ同士の空中戦だ。
受験教育を受け、必ず「正解」があるはずと、あれこれ考える日本人投資家には不向きの地合いである。
日本人は「ここまで上がったから、そろそろ良い頃合い」だと考える。
米国人は「ここまで上がったから、もっと上がる」と考える。
民族のDNAには逆らわない方がよろしい。
「オレはツワモノ」と自称する人は、どうぞ参加してください。
「プラチナのJeff」はプラチナ価格が金価格を上回る日を待っております~。

最後に昨日の金価格動向。
朝方発表された米GDPがすこぶる良く、利下げ不要論が台頭したため、まず売られた。その後、ハセット次期FRB議長候補がトランプ大統領にすり寄る如く「まだまだ利下げの余地は十分にある」と発言。

更に、コンファレンスボード発表の消費者心理指数が悪かったので、流れが利下げに傾き、金は買い直された次第。
まぁプラチナや銀に比し、相対的におとなしい展開であった。

今日はイブ。こんなクリスマスは長いキャリアで体験したことがない。

2025年