2025年4月4日
相互関税発表サプライズを受け、NY金(6月もの)は瞬間タッチで3200ドルを付けた後、急落。3000ドル台から3200ドルのレンジで案の定、荒い値動きを示している。当然の成り行きだ。あのまま3200ドルを通過して続騰してしまう方が、後が恐ろしい。短期的にせよ調整局面が入り筆者は安堵している。
一方、銀やプラチナの下げが厳しいが、これは市場が小さく流動性が少ない市場に投機マネーが入り込んだゆえの当然の結果だ。本来、産業用メタルだが年々、投機色を強めているので筆者は投機メタルに関してコメントはしない。
なお、時代の潮流が自由主義から保護主義に移行する過程で世界の株式が急落。逃げ遅れた投資家が追加証拠金の支払いを強いられ、含み益がある金を売る事例がNY市場では出始めた。
4日にはNY金が最高値をつけた後、売り込まれる場面があった。その理由として「マージンコールに迫られた投機家の換金売り」が理由のひとつに挙げられた。
更にファンドの中には、株の損失を金の利益確定売りで補填する所謂「お化粧売買」の事例も見られた。
これらの現象はまだ小規模だが、過去のケースを見ると信用不安に発展するリスクを孕み要注意だ。
まだ債券市場では顕在化していないが、トランプ大統領もさすがにマーケットが危機的症状を示し始める段階になると譲歩の姿勢を見せる可能性がある。ビジネスマン出身のトランプ氏ゆえ「信用不安」には敏感であろう。
日本時間本日早朝にトランプ氏が「phenomenal」という単語を使い「『驚くほど素晴らしい』案があれば関税引き下げに『オープン』である。」と発言したのも偶然ではあるまい。
最後に円高急進行の話。
これは相互関税で米国経済不況確率が上昇したことで、米ドル金利が下がり「ドル売り・円買い・ユーロ買い」に発展した現象。
トランプ・サプライズの思わぬ置き土産に、外為市場もこの円高はホンモノか測りかねている。
ご存知のように筆者は筋金入り円安論者ゆえ、いずれ150円方向に戻ってゆくと見る。但し、今回ばかりは相手がトランプ大統領なので、相互関税を発表どおり貫くようなことがあれば更なる円高の可能性を認めざるを得ない。それでも長期的には引き続き円安傾向と見る。