豊島逸夫の手帖

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金の地上在庫21万トンの重み

2025年7月1日

金の需給統計を見ると、供給サイドで「リサイクル」がジワリ増えている。2023年 1234トン、2024年 1370トン。金価格が暴騰している2025年も加速しそうだ。

そもそも有史以来採掘された金の総量(地上在庫)は21万6265トンに達する。金は腐食しないので、この21万トン余はいつか売られ、市場に還流するリスクを秘める。

現段階ではまだ金価格に上昇余地があるので、金製品を保有している人たちも「もっと上がるかもしれない。上がったら売ろう。」と様子見の姿勢だ。しかし人間の心理というものは、相場がひとたび大幅な下落を演じると「満員の劇場の非常口に殺到する観客」の如く我先に売りに走るものだ。
2026年くらいには「劇場のシンドローム」と呼ばれるこの現象が起きる可能性があると筆者は見ている。

金買い取りのインフラも拡大してきた。町の商店街で「金・プラチナ買います」の看板を掲げた店が増えているのは日本だけではないのだ。
緊急性のある話題ではないが、頭の中に入れておくべきであろう。

そして、今日の写真はよつ葉乳業のソフトクリーム。何の変哲もないソフトに見えるが、滑らかな食感が素晴らしい。ソフトクリーム道を極めつつあるが、このシンプルな一品はベスト3に入るね(笑)。札幌ステラプレイス みのるダイニング。華やかなパフェも種類豊富だが、プロは420円のソフトクリームの原点を好むのだ。

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2025年