豊島逸夫の手帖

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停戦には素直に売り、米国参戦には無反応

2025年6月24日

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金相場は下げたがっているかのような印象。米国参戦の時は殆ど動かず。今朝の「停戦」報道には素直に「売り」で反応している。利益確定売りを急ぐ市場のセンチメントが滲む。トランプ氏の朝令暮改で上がったり下がったりの繰り返しゆえ、いただけるものは早めにいただいておくというトレーダー心理。

中期的には3500ドル瞬間タッチまでのスピードが速すぎた。逃げ足の速いマネーの参入が目立った。その修正局面という位置づけ。仮に3回目の3500ドル挑戦の局面を迎え、また跳ね返されると、3番天井という強い上値抵抗線が形成され、反落もきつくなる。NY筋にはそのような読みもある。
とは言え、当面3300ドルの下値は固いと見る。

年後半まで見通すと、一回は2800ドル程度の暴落局面に見舞われることもあろう。
記録的上昇が起こった後に記録的な下落とは相場でよくあることだ。山高ければ、谷深し。素直に上がり続ける相場など無い。

荒い相場展開を経て、2026年には4000ドルに挑戦して、跳ね返される局面もあろう。
中央銀行の金退蔵で、価格レンジの下値は年々切り上がってゆく。
来年以降の4000ドル挑戦は米国債デフォルト懸念が決め手になろう。中間選挙を控え、トランプ氏の看板政策「大型減税の恒久化」は財政規律を無視したポピュリズム系、悪魔の誘惑だ。

さて、今日の写真は近くの植物園に咲くオオヤマレンゲ。

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それから大通り公園のバラ展。相場モニターを見疲れた目を癒してくれる。

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2025年