豊島逸夫の手帖

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プラチナ爆上げ止まらず

2025年12月23日

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これはKITCOプラチナ60日グラフだが、いかに12月中旬以降プラチナ価格(スポット)が1600ドル台から直近2100ドル超えまで暴騰したかを物語る。

投機主導だが、当面下がる気配は感じられない。
確かにEUがエンジン車規制を撤回したことはプラチナにとって大きなニュースだし、中国広州の取引所でプラチナが上場されたことも中国人投資家には興味深い出来事であろう。

そもそもプラチナが金に比し価格水準が低過ぎたことは「プラチナのJeff」としても常々感じていたことだ。ここまで暴騰してもプラチナ価格は金価格の半分程度だ。プラチナファンとしてはまだまだ金より安過ぎると思う。

プラチナカードのステータスはゴールドカードより上等なのだ。
多くの一般人はプラチナ価格がこれほどまでに金より安いことを知らない。

とは言え、今投機的にプラチナを買い上げている人たちは単に儲けたいからプラチナを買っているので、プラチナに対する思い入れは無い。安く買って高く売れれば、それでOKなのだ。
それゆえ早晩反動は来ると思う。そこがプラチナにとっての正念場だろう。
要経過観察としておこう。

そして金も銀も最高値更新。

総じて、中央銀行が買っているのは金だけで、銀・プラチナを外貨準備として買う国はない。
銀はやはり投機メタルだと筆者は断じている。別に銀が憎いわけじゃないよ(笑)。
まぁ銀の需給統計を見せられてもシルバー・インスティテュートという典型的な業界団体が出している数字を鵜呑みにできない。金銀比価信者も少なくないが、まぁ宗教の自由みたいなものだ。筆者はNY市場の内部で、いかに米国人が銀投機好きかを思い知らされてきたので、実態を知り過ぎているのかもしれない。ジム・ロジャーズ氏も金より銀が「面白い」と語るが、長期保有となれば金!と断じている。日本に来るたびに大量の金製品を買い増す。メイドインジャパンのクオリティーは素晴らしいと語る。

なお、需給統計の話だがワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)もワールド・プラチナ・インベストメント・カウンシル(WPIC)も業界団体だ。フィナンシャルタイムズは両機関を「trade body」と扱っている。日経だけが「国際調査機関」の名称を与えている。まぁそうなったのも筆者がWGC時代にそうさせたのだけどね(笑)。

貴金属の需給統計の最大の壁は「密輸」だ。これだけは正確な量を掴めない。
しかし、その量が極めて大きいことは論をまたない。それゆえ需給統計で需要と供給が同じ数字というのはどこかで「操作」しているわけだ。そこに業界団体としてのバイアスがかかっても当然のことと言えよう。
こんなことを言えるのは筆者くらいのものだが、ここまで俄か貴金属専門家が出てくると、言うべきことは言っておく必要があろう。

最後に今日の写真は昨日我が家の庭に現れた猫ではない「動物」。
誰かが飼っていて捨てたのか。

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23区内で自然に生息しているはずはないので、ご近所の話題になっている。

2025年