豊島逸夫の手帖

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金曜のアジア時間帯で金が反発

2025年912

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NY金が3700ドルという当面の目標値を達成後、ここ2日ほどは利益確定売りが出始めて、さすがの金急騰も一服状態であった。

それが本日アジア時間帯に入り、KITCOグラフ(こちらはロコロンドン現物価格)の緑線で示されるように国際金価格が反発中だ。

特に大きな材料が出たわけではない。週末にトランプ氏が何か書き込み、週明けに金上昇が再開されるリスクを嫌い、ポジション調整の買いが出たに過ぎない。そうでなくても、ここのところ下がったところはすかさず買い直される傾向が顕著だ。

今週末にはベッセント米財務長官が外遊先で中国副首相と米中懸案事項について閣僚級の討議を行う予定だ。

更に、トランプ氏が対インド口撃を強めている。ロシア産原油をインドが買っていることが気に入らないのだ。そこでG7諸国にもインドに対して50~100%の報復関税を課して足並みを揃えろと言い出している。当然、日本にも対ロ圧力強化の名目で、インドへの関税措置を要求してくるであろう。しかし、インドに対してそのような措置を課すことはできかねる。この件でトランプ氏が週末に想定外のことを言い出すリスクは否定できない。

このような市場環境下で、円建て金価格も今日の日中、上方修正される結果になった。最近は小売価格変更が常態化しているね。

2025年