豊島逸夫の手帖

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金 4200ドル再突破

2025年11月13日

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 健全な調整を終えて、金価格の上昇ピッチが速くなってきた。
もう少し長く調整期間を経た方が、後々のことを考えると良かったのだが。この程度の調整期間だと、再び4000ドルにまで戻ってくる可能性も考えなくてはならない。

そして円安。一時155円。
円建て金価格は下げにくくなったね。
円安要因は米政府閉鎖解除で米国経済正常化期待によりドルが買われ、高市トレードで円が売られたこと。

国際金価格上昇要因は明確に特定できない。売られた後に買われるという相場の力学としか言いようがない。

なお、米政府閉鎖解除でやっと雇用統計やCPIが出ることが期待されたが、ホワイトハウス報道官が「重要経済指標は出ないかもしれない。」と発言。
待ちわびていた市場は、ちゃぶ台返しをくらった感あり。
そうなると年内利下げは、あと1回か2回か。特に12月FOMCで連続利下げに踏み切るか、パウエルFRB議長の判断が極めて難しくなった。いつも「データ次第で決める。」と言っていたのが、その肝心のデータが発表されないのだから。

最悪、インフレは収束せず失業率は悪化して、スタグフレーションのリスクがちらつく。これはこれで金上昇シナリオとなる。

現在のFRB内はインフレ重視派(利下げは慎重派)と雇用重視派(利下げ積極派)と真っ二つに割れている。どちらになってもFRB内部のモヤモヤ感は残る。
この不透明感も安全資産としての金へのマネー流入を加速させよう。

さて、また金関連のYouTubeを収録。前編と後編に分かれるが、前編が明朝(14日朝7時)に公開される。なんとか47(笑)というアイドルグループ出身の女子に、やさしく金のことを教えるという仕立て。このところ何かと喋り過ぎていたので、声が枯れてしまって参ったよ。
空気が乾き始めてくる季節ゆえ、普段から喉のケアが職業上、必要と痛感。

PIVOTというビジネス映像メディアで「楽しく金を学ぶ」ことを重視。

2025年