2025年12月18日
年末、この時期に及んで金・銀・プラチナ同時進行で急騰中だ。
1年価格グラフで金、プラチナ、銀を並べてみた。
金
プラチナ
銀
このように比較すると、市場の大きなゴールドはジワリ価格水準を切り上げている。横綱相撲だ。
対照的にプラチナとシルバーはここにきて暴騰とも言える上げっぷり。市場規模が小さいだけに値動きも荒い。
昨日の共通の上げ理由として3つ挙げられる。
まず、米国AI株バブル懸念でナスダックが急落。株を売って、貴金属に乗り換える動きが目立った。
次に、ベネズエラの港に出入港する制裁対象のタンカーに全面封鎖措置が講じられたこと。トランプ政権の原油権益狙いが透ける。これが新たな地政学的リスクとなった。
そして、次期FRB議長候補の一人であるウォラーFRB理事が「中立金利は3%。従って、まだ0.5%から1%の利下げ余地がある。」と述べたこと。
雇用統計で労働市場の地合いの悪化が検証された後だけに、市場は利下げ回数に敏感に反応する。
以上が共通の上げ要因。
次に、プラチナ。
こちらはEUがエンジン車禁止を撤回したこと。これで排ガス清浄化触媒効果を持つプラチナが改めて自動車に使われる道が開けた。EV路線が揺らいでいる。
そして、銀は投機一筋(笑)。最も危うい展開だが、米国人の銀好きに再び火が付いた感がある。ジム・ロジャーズ氏も短期では金より銀と言っている。
但し、銀投機マネーは逃げ足も速いよ。
プラチナは急騰の過程で空売りに走ったヘッジファンドも多く、彼らがショートスクイーズ、つまり締め上げられて買い手仕舞いを強いられた。
彼らは「It's not pretty. Bloodbath!」 と最上級の恨み節で嘆いている。このような特殊な市場環境がなければ、こんな派手な暴騰は起きない。まぁ堅気の衆には無縁の世界だが。「プラチナのJeff」もスイス銀行時代は情け容赦なくライバルを虐めたものだ。プロ同士の空中戦とでも言えようか。
まぁ、とにかくゴールドは順調な展開。
1年グラフで比較すると鮮明だね。
さてさて、私もYouTubeで「2026年に5000ドル突破」と語ってしまったので(笑)、近々上方修正のバージョンをアップするつもりだよ。
これはPIVOTから。
【金価格は最高値更新へ】金の第一人者・豊島逸夫が語る金相場/2026年に5000ドル突破/将来1万ドルも視野に入る/中国人民銀行ドカ買いの影響/日銀OBが金を買い込むワケ
そしてこれは日経ビジネスから。
【異例の金最高値更新】運用50年の私が勧める買い方/金の第一人者 豊島逸夫氏/金市場の各国の状況/今後の見通し/金コレクション
ちょっと悩んで(笑)結論だすよ~。