豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖
  3. バックナンバー
  4. 日銀金融政策決定会合の日
Page4015

日銀金融政策決定会合の日

2025年1月24日

4015.png

この3日間、NY金は2750~60ドル程度の高水準で一服。私の見方としては、このまま上に突っ走るより、2700~2750ドル台をジックリ固めて欲しいところ。

NY市場のトレーダーたちの話を聞いていると、トランプ相場は何時ちゃぶ台返しがあるかもしれず、上げられる時に上げておきたいとの本音が透けるが。

それから本日の目玉は日銀金融政策決定会合。0.5%の水準への追加利上げ。既に織り込みどおりの結果。為替は156円から155円に。本稿執筆中に植田総裁の記者会見が行われている。円建て金価格は昨日書いたように歴史的高値圏に留まりそう。

ドル建て金価格については今年のFRB利下げ回数が3~4回との説が浮上中。1~2回と言われてきたので、これは金利が付かない金には追い風となる。背景として米金融政策におけるインフレはほぼ順調に鈍化しているので、高水準にある政策金利は更に引き下げるべしとの議論が目立つ。インフレ退治は急がず、慎重にとのスタンスが薄らいできた。ここは重要なポイントだ。

因みに昨晩はトランプ大統領がダボス会議でまくしたてた(リモート参加)。「金利を下げろ!」と説明もなく一方的に叫ぶ。聴衆はあっけにとられている。やはりこの人は金利安、ドル安志向が強いようだ。もっとも自分に都合が悪くなるとあっさり自説をひっくり返すけどね(笑)。