豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖
  3. バックナンバー
  4. 確信無き金買い、脆さ露呈
Page4341

確信無き金買い、脆さ露呈

2026年724

昨日本欄にて「確信無き買いゆえ逃げ足も速い」と書いた直後から、奇しくも売り手仕舞いが始まりNY時間に入っても下げ続け、結局3日かけて上げた分を全て吐き出し4000ドル近傍まで戻ってしまった。
その背景として、イエメンの親イラン武装組織フーシが紅海でサウジアラビア関連のタンカーを爆撃。ホルムズ海峡に加え「二重封鎖」状態となったこと。原油価格の更なる上昇を誘発した。

加えて、23日発表の週間米新規失業保険申請者数が18万7000件と1969年以来の低水準を記録した。この指標は解雇数動向を示す。雇用統計は遅行指標だが、こちらは「週間」の統計ゆえ、先行指標と言えるので市場の注目度も高い。
解雇が減少すれば労働市場は底堅いと解釈され、賃金インフレ動向には上昇要因となる。ウォーシュFRBはインフレ抑制最優先ゆえ、利上げ観測は強まった。

かくして、金価格4000ドル底入れの夢は3日間で消えた次第。
なお、ドル金利も記録的上昇が続いている。
昨晩は米10年債利回りが一時は4.71%と1年半ぶりの高水準を付けた。
金融政策動向を映す米2年債の利回りも4.37%とこちらも25年2月以来の高水準を付けた(これを受けドル円は164円に接近した)。
金価格は当面弱含み、来年にかけて持ち直すと筆者は見ているわけだが、米金融機関は大胆な予測を出している。
シティーは金価格が更に15%から20%下押すが、そこから切り返し6000ドルまで急騰と見る。一方、UBSは2026年末に4675ドルまで戻すとの見解。
これはおとなしい部類だね。
まぁ彼らは、頻繁に予測を上方・下方修正するから参考情報程度に見ておこう。

最後に日経平均。本稿執筆時点の24日前引けは1853円急落中。
もはや株式市場はAIカジノだね。知り合いの株式専門家連中も、さすがに匙を投げ、傍観の姿勢。信用売買でも外国人投資家売買でも、勝手にやってくれと言わんばかり。
堅気の衆がうっかり手を染めると火傷が怖いよ。

マクロ視点では株も債券も円も売られるトリプル安。そして金も仮想通貨も売られている。その中で、ドルが買われ続けているので「有事のドル買い」と言われる。筆者はドル円165円を見ていたが、昨日あたりから170円説が飛び交い始めたね。

2026年