豊島逸夫の手帖

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6000ドル視野、30000円超えの急展開

2026年1月29日

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昨日のNY金が急激な上昇を演じたキッカケはFOMC。
日本時間早朝から始まった恒例のFRB議長記者会見。
案の定、記者団からの質問は「FRBへの政治的圧力はいかに」、「次期FRB議長にひとこと」ばかり。

それに対し、パウエル議長は最後までノーコメントを通した。
同氏がまともに答えれば大騒ぎになるは必定。かと言って「コメントは控える」の連続では市場の疑惑は募るばかり。どっちに転んでも米金融政策への不安は高まるばかり。その市場の雰囲気を映し、会見中、会見後も金価格の上昇が加速する展開となり、アジア時間に入っても中国組が買いを入れている。こちらは金買いの裾野が広がった感じ。

それにしても、いくらなんでもこの上げっぷりは異常。
なぜ、こんなに上げが速くなったのか。
答えはAI。

NY金市場では、今やAI主導の高速度売買が取り入れられ、買いが買いを呼ぶ現象が起こりやすくなっているのだ。昔のNYMEXフロアーでの売った買ったの時代とは大違い。筆者もフロアートレーダーとしてランニングシューズを履き、場を飛び回った経験があるが、今や市場が荒れても静かなものだ。
但し、それを見守る関係者の目は血走っている。

一方、金売買インフラが新興国で整い、一般市民でもETFをはじめ、金投資商品を売買できる状況になった。ASEAN諸国をはじめ、インドなど中東に至るまで個人がドルに不安を感じ、金を買っている。

円・ドルなどの紙幣は刷れるが、金は刷れない。
金が上がっているというより、ドルが下がっている。
これが実感であろう。

但し、今日の上げ方は投機筋参加の匂いプンプン。
こういう地合いの時にこそ、地道に買い増し、貯金感覚で貯めてゆくことが威力を発揮する。FP風に言えば、リスクを時間軸で分散するということだ。

リスク耐性のある自称「つわもの」なら、このシンデレラ相場に果敢に挑戦するも良し。
あくまで自己責任に徹することができる人なら、スリリングな快感を味わえるよ(笑)。

俯瞰すれば、金の上昇理由はいささかも変わっていない。
変わっているのは、買い手、売り手の目の色だ。