豊島逸夫の手帖

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日本は解散総選挙、海外はパウエル訴追とイラン

2026年1月14日

連日、日経平均と円建て金価格の史上最高値更新が続いている。
銀価格の上げっぷりも凄まじい。

日本人投資家の視点では、高市政権の積極財政(バラマキ?)を歓迎して株価が上がっているが、債券市場は日本国債売りに拍車がかかり警報を発している。
10年物国債の利回りが27年ぶりの高水準とされる2.180%まで急上昇しているのだ(債券は売られると利回りは上がる)。
積極財政による財政赤字を懸念しているわけだ。

外為市場でも日本の財政悪化懸念で円売りが加速。
159円台。昨年の円キャリートレードによる円安より筋が悪い現象だ。

その中で日本人投資家による金買いの事例が続いている。
株はバブルっぽい、国債も買いにくいとなると、安全資産の金が浮上してくるわけだ。

海外金市場はパウエルFRB議長の刑事捜査という異例の事態と死者3000人と報道されるイランの国内波乱(ウクライナの死者が2500人だ)。

結局、米ドル不安と地政学的リスクという、そもそもの金上昇要因の第二部がここから始まった感がある。原点回帰とでも言えようか。
まずは銀の市場が小さいので値動きは速い。

因みに、貴金属専門家ローナ・オコーネル女史は「銀はシンデレラメタル」と洒落た表現を使っている。夜の12時を過ぎたら、魔法は消える。要は「下がり始めると、速いよ」と示唆しているわけだ。
脱線したが、要するに金は新たな上昇局面に入ったことが重要。

なお、金を長期的に見た記事が今日の朝日新聞の総合経済面に掲載されている。

ゴールド復権が物語るのは「人の愚かさ」 通貨と国家は信用できるか 

そこで筆者のコメントは、かつての金本位制は「人間を信用しない」性悪説に基づく、現状の管理通貨制度は「人間は判断を誤らない」との性善説に立脚。
結局、自ら作った通貨の価値を守れなかったという内容だ。

先週のBS-TBS「報道1930」で「円やドルは刷れるが、金は刷れない」と語った時のスタジオ内の反応が凄かったことを思い出す。「目から鱗」みたいな感覚であった。

本稿の最初に戻り、日本は解散風ピューピュー。日経平均祭りに日本国債と円は警戒モード。今こそ金の出番であろう。