豊島逸夫の手帖

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債券自警団、東京に上陸

2026年1月22日

今やウォール街で日本国債(JGB)がすっかり悪者扱いされ、ウォールストリートジャーナル紙が「社説」で「JGBを警戒せよとの警告を債券市場が発している」と大々的に書くに至った。

「国債を売却して財政規律に警鐘を鳴らす債券投資家(債券自警団)は、遂に東京に上陸したのだろうか。日本の40年物国債利回りは20日に初めて4%を上回った。
日本の投資家が最も懸念を抱いているのは、高市首相の議会解散・総選挙のようだ。所謂、財政拡張路線は彼女の経済計画の中心的要素になっている。
日本政府の問題、そして債券自警団が(日本に)乗り込もうとしている真の理由は、これらの施策がいずれも経済成長に寄与しない点にある。日本は債務が積み上がるだけで良い効果が得られないにも関わらず、あちこちに現金をばら撒くのがすっかり癖になっている。」

いやはや、何とも手厳しい表現。しかし当たっているから怖い。
筆者が共感した部分は「日本経済はもはや財政支出を重視する計画ではなく、アニマルスピリット(企業などの強い意欲)の復活にもっと焦点を合わせた計画が必要だ」。
選挙で票を稼ぐための人民迎合的な政策では駄目だということ。

「日銀の利上げは収益化の目途も立たず、資源を食いつぶすだけのゾンビ企業を淘汰することで、日本経済の新陳代謝を促すかもしれない。」
これは笑えないジョークの如し。

社説の最後は「日本政府の段階的な金融正常化の動きと、悲惨な財政状況は現在、世界の金融市場の安定に対する極めて深刻な脅威のひとつに数えられている」。

日本は海外からこのように見られているのだよ。
それゆえ、筆者がウォール街の友人たちに「日本では金の現物が歴史的超高値圏でも買われている」と話すと「個人のささやかな自己防衛策だね」と冷ややかに返されるのだ。

なお、金関連の話題をふたつ。

・ゴールドマンサックスは2026年末金価格予測を4900ドルから5400ドルに引き上げ
・ポーランド中銀が新たに金準備として150トン購入計画。2025年は100トンだった。
金公的保有上限を550トンから700トンに引き上げた。

直近の国際金価格はトランプ大統領のグリーンランド関連の妥協的発言で下落。とは言え4800ドル近傍。

ゴールドマンサックスの年末5400ドル予測が強気に見えない。まぁ、4900ドル近くまで来てしまったから、取りあえず上方修正した感じ。プロとして気持ちは分かるよ~~。他人事ではない(笑)。