豊島逸夫の手帖

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国際金価格、4400ドル台に下落

2026年5月20日

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金価格が4400ドル台に下落した。本欄読者にとっては「想定内」のことであろう。

下げの直接のキッカケは「想定外」。フォーチュン誌でのトランプ発言。
世界的インフレ拡散環境の中で「利下げは求めない」と語ったのだ。時あたかも22日にはウォーシュ新FRB体制が発足する。世界中で燃え盛るインフレの火を浴びても、ウォーシュ氏がトランプ氏からの政治的圧力で、利下げを示唆するのではないかとの懸念がくすぶっていた。その流れの中でトランプ氏本人から「利下げは控える」との発言は「利上げ」容認に等しい。金価格にとっては強い逆風となろう。そもそもFRB利下げが金高騰のひとつの理由として挙げられてきた経緯もある。

なお、昨日のドル金利は4.7%に迫っている。もし10年債利回りが5%の大台に達すれば、金価格は4200~4300ドル程度まで下がるであろう。とは言え、米債券市場では投機的ヘッジファンドが暗躍しているので、「波乱含み」としか言いようがないが。

もうひとつ注目すべきは、財政リスクを映す米30年債利回りが5%台を大きく上回り5.19%に達したこと。超長期債の利回りが高まるということは、政府の超長期国債乱発が懸念される結果であり、これは一転、金の上げ材料と化す。
現状ではウォーシュ新体制の動きが注目され、米金融政策が金価格に与える影響の方が重視されている。

しかし、いずれはトランプ氏の気前の良い財政支出バラマキ懸念の方に市場の懸念が移る可能性が強い。特に11月の米中間選挙に向けて選挙戦が活発になると、人民迎合的な「責任ない積極財政」が市場で材料視されるのは必至。
この転換点までに金価格がどこまで下がるか。これが重要だ。

米国債市場でヘッジファンドの保有割合は2021年の3%から、今や過去最高の8%に上昇。無視できない投機的ポジションの増加ぶりだ。

バンク・オブ・アメリカの恒例、世界の機関投資家サーベイによれば、今後12か月間に30年債の利回りが6%を上回るとの回答が全体の62%に達している。利回りが4%以下に低下するとの回答は20%程度に留まるという。

年後半、米債券市場の乱高下が金価格の乱高下をエスカレートさせるシナリオが現実的になってきた。
仮に、超長期債(30年債)利回りが6%を突破すれば、金価格4000ドルもあり得るが、それは一時的。
財政リスクを映す現象と市場が解釈すれば、金価格急反転の理由ともなろう。

紙一重の変化に投機的レバレッジがかかれば、金価格の変動(ボラティリティー)が激しくなる。
このような状況で草食系投資家はただ見守っていれば良い。
急落したら買い増すのもひとつの選択肢であろう。とにかく新聞紙上を賑わすヘッジファンドの動向には惑わされることなくスルー!

さて、行ってきたよ、大相撲。2列目でも投げられた力士が降ってくることはなかった(笑)。上位陣休場が目立つ中、宇良関や朝乃山関が登場すると場内の歓声がひと際上がった。やっぱり現場の迫力は凄いね~。幕内力士土俵入りの時は、目の前のお兄さんがマイクを持って、暗記スラスラと出身地などをアナウンスしていた。盛り上がって帰りは馴染みの鮨屋で大騒ぎ。相場を忘れ気分転換の良い機会になったよ。まぁ深夜帰宅して、いきなり相場モニタースイッチオン。NYの連中と電話会話してしまうのは悲しい習性か(笑)。

2026年