豊島逸夫の手帖

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中東情勢、マーケットは慎重な楽観論

2026年3月26日

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国際金価格は引き続き決定打に欠き、4500ドル台を浮遊している感じ(KITCOグラフ緑線参照)。

今週週明けに4100ドル近傍まで急落した(青線)が、そこは200日移動平均線上で、即、急反騰。4600ドル近傍まで戻した(赤線)が維持できず、4500ドル台という展開だ。

米国もイランも本音は早く終わらせたいのだが、メンツがあり、お互い厳しい条件付きで本音は歩み寄りの姿勢。
しかし、その条件がどう見ても譲歩できるとは思えない項目ばかり。

そうこうしているうちにトランプ大統領の不支持率が60%を超えた。いよいよ「中間選挙危うし」の危機感がトランプ氏の心を揺らす。万が一、民主党勝利とでもなれば弾劾されると嘆く。
そのような展開ゆえ、NY市場で使われる合言葉がお馴染み「TACO」から「トランププット」に変わった。
いずれトランプ氏がマーケットに助け舟を出すというニュアンスだ。それがどのようなケースになるか、具体的なアイディアは無い。
しかし、マーケットはトランププットにすがる。株も、そして金も。

今の段階ではトランププットを最大限織り込んで、4800ドルというところか。
長期的には山あり谷ありとなろうが、米中間選挙(11月)を経て6000ドルに向かい、レンジの下値は切り上がってゆく。

とにかくトランプ氏は中間選挙に勝たねばならない。
トランプ氏は「イラン側は合意を求めている」と繰り返し、イラン側は「協議はなされていない」。
しかし、両国とも長期化は絶対避けねばならない。最大の問題はイスラエルの抗戦姿勢が変わらないことだろう。

なお、原油先物市場への市場介入案が出てきたが、これは愚策中の愚策。マーケット感覚が全く無い。永田町・霞が関の発想。

まぁ、海千山千のヘッジファンドにしてみれば、日本政府が世界の投機筋を相手に膨大な原油先物売りポジションを構築してくれて、願ってもないチャンス到来。先物期日までにどれだけ高い価格でも、膨大な原油をデリバリーせねばならぬ。
大金持ちの旦那衆が大きな賭場に遊びに来てくれるようなもので、世界の原油のプロたちに容赦なく締め上げられるは必至。そのツケは廻りまわって日本国民に来る定めだよ。
高市政権の支持率もそれだけで激減必至となろう。

2026年