2026年6月25日
遂に3000ドル台に突入。
昨日の金急落の原因は「ドル高」に尽きる。ドル金利が概ね反落したにも関わらず、NY市場では「ドルが安全資産」、「US Dollar is the king」、「有事のドル買い」などが持て囃される。日本人としては違和感を覚えるが、基軸通貨国の米国人ならではの認識だ。勿論、中期的なFRB利上げ傾斜がドル高を誘発していることは間違いない。
ドルインデックスは100超え。ドルの代替通貨とされる金は売られるわけだ。
加えて、半導体・AI銘柄・超大型IPOの値持ちが良く、ここで短期下落基調の金は換金売りして、その資金を株に回す現象が益々顕著だ。米国株が下がった日でも「押し目買い」が入る。そのマネーの源泉は金市場。
振り返れば、金は4000ドル以下に下がったとは言え、依然歴史的高値圏だ。2000ドル、3000ドルで金を仕込んだ投資家が世界中に多数存在する。ここは金を利益確定売りして株に乗り換えようという発想が出やすい市場環境である。
とは言え、儲かりそうな投資対象を常に物色している投資家にしてみれば、いずれ金投資の旨味が再現されれば、嬉々として金市場に再参入するであろう。
かくして、各市場のモメンタムを追い、順張りで売買差益を追求する類の投資家は益々増加しつつあるのが実態だ。金と株の間を頻繁に出たり入ったり。各市場のボラティリティーは激しくなるばかりである。
今の金市場を理解するには金独自の中銀買いなどの事象だけを追っていては井の中の蛙になるだけ。
さて、今後の金価格の見通しだが、筆者はウォーシュサプライズ(FRBの利上げへの傾斜)の影響が余りに早く市場に織り込まれた感を抱いている。既に年内2回利上げ説が主流になりつつある。
しかし、多くの市場関係者は本当にFRB新議長がトランプ大統領の意に反してまで利上げを実行できるか疑問も抱いている。
7~8月に利上げ修正発言が飛び出しても全く不思議ではない。
そうなれば現在進行中の金価格下落も早晩修正されるであろう。
年後半は米国の金融政策と財政政策のポリシーミックスがどうなるか。これが焦点となりそうだ。
金融政策は引き締めシフト、対して財政政策は拡張シフト。
中間選挙が近づくにつれ、財政赤字が懸念・注目されよう。
いずれにせよ、秋から年末にかけて金価格が再上昇すると見る理由のひとつである。