豊島逸夫の手帖

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金価格、ここが正念場

2026年7月17日

昨晩はNY金市場の仲間たちとZoomで議論する機会があった。金価格が3900ドル台で推移する時間が増え、下値不安がジワリと強まったからだ。
結論から言うと、ほぼ全員が「来年には5000ドルとか6000ドルを回復する」という見解で一致したのだが、問題は年内の値動き。ここで意見が割れた。

下値を3600ドルとか3300ドルを見込む人たちと、年内は4000ドル前後で値固めした上で年末にかけて底堅く推移すると見る人たちと真っ二つに割れた。
因みに筆者は後者のグループ。
ポイントはウォーシュ新FRB議長の金融政策と中央銀行金購入が続くか。
まず、ウォーシュFRBについては、トランプ大統領も当面は口を挟まず、やりたいようにさせるであろう。

但し、他のFOMC参加者の講演などを槍玉に挙げ、政治的圧力をかけている。ウォーシュ氏が利上げ決定するにしても、一筋縄ではいくまい。

結局、年内政策金利は据え置くとの見方も少なくない。利上げ決定にしてもせいぜい年内1回程度でトランプ大統領との友好的関係は維持されよう。金市場も1回程度の利上げならば織り込み済みと言える。

金価格弱気派は、原油価格が下落してもインフレは収束せず、特にAI関連の巨額設備投資などが物価上昇を招く可能性を指摘する。Sticky(粘着質がある)なインフレに対してFRBは政策金利を下げることはできず、金価格には高金利=下げ圧力が波状的に強まると見る。

中央銀行金買いについては、あくまで価格下支え要因であることで見方は一致した。長期的金価格上昇の理由となるが、短期的には投機筋の売買の方が影響力は強い。年内の金価格本格復活は見込めなくても2027年には5000ドル、6000ドルを予測する所以だ。

なお、米ドルへの信認と外為市場でのドル高、地政学的リスクなども諸々議論された。年内は外為市場でドル高傾向が続いても歴史的な米ドルへの信認低下に歯止めはかからず。地政学的リスクも産油地帯の中東リスク以外は金価格に買い要因となる。

現場感覚の発言としては金売買がAIに委ねられ、相場動向も売りが売りを呼び、買いが買いを呼ぶ傾向は益々強まりそうとの意見が目立った。

金を裏付けとするステーブルコインの将来性を重要視する人たちも多く、金ETF並みに「大化け」金融商品になると意気込む発言が印象的であった。

なお、「Jeffは夏季、サッポロで仕事しているらしいけど羨ましい。」と言われたよ(笑)。
「組織を離れて独立すればやりたいようにやれるし、今やネット環境さえあれば、どこで働こうと変わらないよ。」と諭したけどね~。8月にはNYから金トレーダー数人がサッポロに遊びに来るよ~。Jeff's Travel Agencyは忙しくなりそう(笑)。

2026年