豊島逸夫の手帖

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CPI発表前夜、ウォラー発言で金4000ドル割れの教訓

2026年7月14日

昨晩のNY金市場を揺らせたのはFRB理事ウォラー氏の発言であった。
同氏はエコノミストとして最も尊敬されるFRB理事とされ、同氏の一言で市場が乱高下することが珍しくない。マーケットから見れば要注意人物である。

昨晩、彼が語ったことは、特に新味がある内容ではなかった。
「インフレには要注意であり、(パウエル議長時代に)インフレを甘く見て、対応が後手に回ったことを教訓とすべきだ。だからと言ってインフレばかりが問題ではなく、拙速な利上げをすべきではない。」。

利上げの有無について断言は避けている。
ところがマーケットには「ウォラー氏、利上げの意向」との解釈が流れ、金価格が4000ドルを割り込む局面もあった。
市場の空売り筋が意図的に自分のポジションに都合の良い解釈を囃したものと見られる。

事実、金価格が4000ドルを割ると、空売り筋の買い戻し(ショートカバー)が入り、再び4000ドルの大台を超えたのだ。
CPI発表を控え、市場が神経質になっているところにつけ込み、投機筋がマーケットを荒らす結果になった。
それを見守る一般投資家は一喜一憂。まさに投機筋の思うつぼだ。

こういう事例を教訓として、むやみに短期売買に走るべきではないと肝に銘じるべきであろう。

なお、参考までにウォラー発言の全容を付しておく(英語の勉強にもなるよ)。

Waller says Fed shouldn't 'fight the last war' on inflation but warns hikes still possible

2026年