豊島逸夫の手帖

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日米「協調」為替介入の実態と限界

2026年8月3日

ベッセント財務長官は「ユーロ売り、円買い」の協調介入に踏み切ったが、「ドル売り、円買い」には言及していない。
日本が保有する米国債を担保にドル資金を供給することには合意したが、自らドル売りによるドル供給は避けた。

基軸通貨米ドルに対する信認が世界的に低下して、各国の中央銀行が「ドルの代替通貨」と言われる「金」を購入しているからだ。
金を買うという行為はドルに対する不信任票と言える。
このような状況下で米財務省がドル売りを実行すれば、ドル離れ傾向を自らエスカレートさせる結果になりかねない。

日米共同声明の効果は、これまで投機的に円を売っていた人たちを締め上げる、所謂short squeezeが主体となろう。
日銀が0.25%程度利上げしても、米国の政策金利は3%後半の水準に留まり、日米金利差は縮小しない。

マネーは相対的に金利の安い国から出て行き、金利の高い国に流れるもの。投機的巻き戻しが一巡すれば、円安傾向が再び顕在化しよう。年内に再び162円近傍に戻るであろう。

なお、消費減税はウォール街でも「財源はどうするのか」との疑惑を生み、日本政府の「減税ポピュリズム」が懸念されている。
短期ではなく、中長期に日本に投資することをためらう風潮が日本人として気になるところだ。

これが今回の「協調介入」といわれる事の実態である。

2026年