2026年8月12日

金価格は徐々に価格水準上昇中だが、今晩はCPI発表の日。金市場に限らず、株・債券・外為もCPI待ちの状況。
今週に入り、金価格は概ね4300ドル~4400ドル近傍の展開でCPIを待つ。
さて、今日はざっくりと世界金需給の変貌を見てみよう。
2018年と2025年の比較。
宝飾需要が2018年の2263トンから、2025年の1543トンへ大幅減少。
対して投資需要は1167トンから2204トンへ大幅増加。
中央銀行公的購入は656トンから850トンへ増加。
産業用需要は341トンから322トンと安定している。
改めて金市場が宝飾主導から投資・公的購入主導へ大きく変わったことが鮮明だ。
投資家が金を買えば買うほど金価格は上がり、宝飾業界にとっては材料のコストアップにより宝飾品価格も上昇。ファッショントレンドとしても、女性が首回りをゴールドネックレスで飾るより、鎖骨をエステで磨いて、肌の美しさを追求する傾向が強まっている。
筆者はワールドゴールドカウンシル(WGC)に25年間も勤務したが、社内予算の大半がファッション広告や宝飾品デザイン開発に費やされた時代が終わり、投資需要開発が重要視されるようになった。
スイス銀行出身の金専門家として、筆者の社内ステータスも年々上がっていった。WGC日本支社の人数も最盛期には30人近くになった。個人的にはバリバリのスイス銀行ゴールドトレーダーから金市場のインフラを作る仕事に変わり、やりがいを感じた。
フランスに出張した時、昼はフランス銀行(中央銀行)を訪問、夜はパリコレに出席。これぞ金の仕事の醍醐味と感じたものだ。
WGC全体が業界団体、販促機関から調査機関へ変貌した時期でもあった。筆者が日経にかけあってWGCの紹介を生産者PR団体から金調査機関とカッコイイ(笑)名称に変えてもらったことも、今となっては懐かしい(今でもFTやWSJはWGC=a trade bodyと冷ややかに紹介しているのと対照的)。
その時期にWGCは日本人女性CEOをリクルートしたこともあった。
更に、米国最大の年金基金カルパースのCEOをリクルートした時は正直驚いた。年金基金の金購入を増やすためのトップ交代であった。
そこで誕生したのが金ETF.
上場には苦労したが、まさかの大化けで今や年金より個人・機関投資家のメイン金投資商品になった。
純金積立は1980年代から一貫して個人向け金長期投資商品として、特に日本で育った。そのノウハウを中国に持ち込み、中国大手銀行貴金属部のアドバイザリー役を依頼されたことで、日本人として貴重な体験もした。
今や独立して業界から距離を置き、ハウスビューに縛られず、独立系として、主としてマクロ目線で自由に言いたいことを言っているよ。うっぷん晴らしかな(笑)。
金運用を始めたNYヘッジファンドの社外アドバイザリーなどの仕事も面白く、NY金市場の実態を肌で感じている日々だ。
とまぁ、今日のブログは雑談調になりCPIを待つ次第。