豊島逸夫の手帖

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米雇用統計悪化で金急騰

2026年8月10日

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7月雇用統計発表。雇用者数は前月比2万3000人減。8万人増加の市場予想に反して、5か月ぶりのサプライズ減少。
更に、過去2か月分の雇用者数も大幅下方修正。
その結果、9月FOMCの利上げ確率は1週間前の67%から43%に下がった。これは金利の付かない金には朗報。金価格は4150ドル前後の水準から4350ドル近傍まで急騰。

これで底値圏脱出と言いたいところだが、まだ43%の利上げ確率は残っており、今週発表のCPI(米消費者物価指数)で大きく振られる可能性がある。雇用統計も前回指摘したことだが、9月FOMCまでまだ1回残っている。

とは言え、基調としてはNY金市場のセンチメントが好転しており、金にとって良い材料に反応する傾向が顕著だ。4000ドルの大台は死守された安心感が漂う。

なお、ウォールストリートジャーナル紙が「トランプ大統領がウォーシュ新FRB議長と頻繁に電話で連絡を取り合っている」とすっぱ抜き、やはりホワイトハウスからの政治的圧力が無視できないとの見解が再浮上中だ。
中間選挙を控えるタイミングでウォーシュ氏が利上げを強行すれば、トランプ氏との蜜月も終わることになろう。特に住宅ローン金利が上昇することは政治的に避けたいシナリオだ。
更に、金利上昇で個人消費が痛む可能性もある。この点は今週発表の米小売売上高が重要なヒントになる。

金市場へのインパクトとしては「悪いニュースが良いニュース」である。

2026年