豊島逸夫の手帖

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NY金、ゴールデンクロス視野に投機買い加速

2025年7月23日

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今日はかなり専門的な話になるよ。
国際金価格が3400ドル台で上げ加速中だ(緑線)。
理由として、ブルームバーグ通信は8月1日に迫るトランプ関税不安(日本は今朝一応合意したが)を挙げている。

しかし、昨晩筆者がNY投機筋たち(モメンタムトレーダーと呼ばれる)と直接話したところでは、チャートでゴールデンクロスの可能性が意識され、投機的に買いが加速しているというのが実態である。理由など後から何とでも言える。

ゴールデンクロスとは移動平均線の短期線が相対的な長期線を上抜けること。具体的には5日移動平均線が25日移動平均線を上抜ける。或いは13日移動平均線が26日移動平均線を上抜ける、などなど。このゴールデンクロスが生じると、今回の金価格の場合は3500ドル本格突破となる可能性があるのだ。まぁ、あくまでチャートの世界での見方に限定されるが、NY金市場は歴史的高値圏で方向性が見極めにくく、チャートを武器に売買する投機筋に牛耳られているのだ。
更に言えば、AIが売買指示を出すという状況にもなりつつある。筆者のNY市場の後輩たちも「今やゴールドディーラーと言ってもAIの指示に従って売買するだけ」と自嘲気味に語る。但し、それは仲間内の本音で、外部に対してはもっともらしいコメントを発している。筆者はプロ野球選手が監督になり、更に解説者になり、ベンチへの出入りは顔パスみたいな存在ゆえ、本音で語れるのだ。

さて、ゴールデンクロスに話を戻そう。
現時点での移動平均は10日で3360ドル前後、20日で3340ドル、30日で3350ドル、50日で3330ドル近傍にあるゆえ、もう一段買いが入れば、短期線が長期線を上抜けるゴールデンクロスが生じても不思議はない。
勿論、利益確定売りの波で一転、下値模索となり、再び3500ドルの大台から突き離されるリスクもある。そうなると今年の高値は3500ドルという結果にもなりかねない。
今はまさに正念場なのだ。

筆者の主義として、短期的価格動向に一喜一憂するなと常々語っているが、今回の場合は例外。3500ドル攻防という重要なタイミングなのだ。

さて、今日の写真は自宅で執筆仕事しながら北海道ランチ。
十勝のカマンベールチーズ。そして、そしてデザートは老舗サザエの焼きたてホカホカの今川焼(笑)。

なお、今日の札幌はフェーン現象で、熱波36度!危険な暑さで学校は早退措置だと。まぁ、風が北や西方面から吹いているのでカラッとしているのが救い。それでもデパートには涼みに来ている人たちで溢れている。デパート側もところどころに座り心地の良い椅子を配置しているよ。これも札幌ならではのカスタマーサービスだね。
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そして、1時間前に届いた朝採り超新鮮野菜。これ、最高の御馳走だよ。
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2025年