豊島逸夫の手帖

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米テック株大波乱の日に金YouTube公開

2025年11月14日

NY市場で利下げ観測が後退。人気のテックAI関連株急落の日に、金に関するYouTube公開という成り行き。

前編:【金価格は最高値更新へ】金の第一人者・豊島逸夫が語る金相場

後編:金投資の始め方/金のドカ買いは"悪魔の選択"

基本的に筆者の姿勢は金と株は逆相関。長期的なスパンでは順相関になる時期もある。投資家は株を買うが、不安感があるので、金も買って備えておくというスタンスが定着した感あり。アセットクラスとして金が認知された年でもある。

昨晩はFRB高官たちから12月FOMCでの利下げは慎重にとの「タカ派」コーラスの様相。雇用悪化で利下げのロジックは理解できるが、インフレもなかなか2%の目標まで下がり切れず、関税でインフレ再燃リスクも無視できず、「そう簡単に『利下げ』とは決められないよ」との見解が相次ぐ。しかも米政府閉鎖解除になっても、雇用統計の中の失業率は欠損、つまり発表されないことも判明。こうなると経済データ不足の中で、パウエル議長はレーダーなき夜間飛行を強いられる。

このような市場環境で、既にバブル化が懸念されていたエヌビディアなどが一斉に売られた。来るべきものが来たという感じかな。

その中で金価格はやや下げたが、歴史的高値圏で4100~4200ドルの攻防。金は超長期退蔵派の中央銀行買いが支えとなり、基本的に下げにくい。
これをバブルとは言えない。
安全資産としての役割をキッチリ果たしていると言えよう。

更に、FRBの利下げが遅れると、日銀の利上げ判断も遅れる可能性が強まり、外為市場でのドル高円安傾向が続き、円建て金価格は更に底堅くなる。

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次回のYouTubeはライブでやってみたいと思っている。
質疑応答ができるからね。

2025年