2025年8月19日
2010年代から本欄では、8月になるとジャクソンホール中央銀行フォーラムについて書いてきた。それほど重要なイベントなのに、今年もまた「ジャクソンホール」とは何かについて聞かれている。思うに、新規で投資を始める人たちが毎年増えているということなのだろうね。メディア側も人事異動で例えば社会面一筋の記者が突然マーケット関連に配属されれば「ジャクソンホールってなんだ」ということになるのだろう。
まぁ、とにかく今年も話題になっており、パウエルFRB議長の発言が注目される。既にメディア各所で筆者も語っていることだが「9月利下げ」が確実視されている中で、敢えて利下げへの言及がなければ、まず外為市場でドル高円安に、そしてNY金市場は下げに振れるであろう。米国利下げ=ドル安だからね。
更に、今年はトランプ氏の利下げコールが一段と高まっているので、パウエル氏もここで利下げに動けば「遂にFRBもホワイトハウスの政治的圧力に屈したか。」と騒がれよう。そこで意地でも「利下げは決定事項ではない。まだ雇用統計とCPIが9月FOMCまで1回あるから、そのデータを見た上で決めることになろう。」とでもかわすかもしれない。
要はジャクソンホールでパウエル氏が何を言っても、短期的影響はあるものの、まだまだ紆余曲折ありということになろう。
さて、北海道のことで全国的な話題にもなっていることが熊被害。実際にヒグマの側に立ってみると(写真)、これは「怖い」の一言。札幌でも郊外に出没している。筆者は第二の故郷、福島県の沼尻温泉に頻繁にゴルフで宿泊していた頃、毎日のように旅館のゴミ捨て場が夜な夜な熊に荒らされていた。従業員が夜中にゴソゴソと物音を聞いたという類の体験談が特に珍しくもなく、警戒の神経が麻痺していた。夜に散歩など論外ではあったが、ゴルフ場に熊出没も時折あった。それでも人を襲うことはなかったのは奇跡であったのか。否、やはり天候異変で餌を求め、人間を襲うようになったのであろう。熊の剥製を見つつ納得。