ニュートンと金銀比価

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ニュートンといえば、ご存知のように「万有引力を発見した物理学者」として世界にその名を知られています。子供たちには、「リンゴの話」でよく知られているかもしれません。

ところで、彼にはもうひとつ意外な顔があるのをご存知でしょうか。18世紀初頭、爆発的な経済発展を遂げつつある英国においては、「通貨の安定」が緊急課題だったようです。そこで1717年に英国の造幣局では、当時の貿易決済手段であった「金(金貨)」と「銀(銀貨)」の交換比率(いわゆる「金銀比価」)を、1対15.21に設定しました。これによって金価格は安定し、英国の経済発展の基礎が固まったと言われています。以来ほぼ200年に亘って、この金銀比価が用いられるところとなりました。

この注目すべき金銀比価を決めたのが、当時英国の造幣局長の職にあったニュートンだったのです。このニュートンの金銀比価は、金の優位体制をつくる契機となったことから、「金本位制確立の布石」になったとも言われています。ニュートンは、物理学のみならず通貨の歴史においても不朽の業績を残していたのですね。