金が発見された場所や採掘地に向かって、大勢の人々が押し寄せる様をゴールド・ラッシュと言います。ゴールド・ラッシュは歴史的に見ると、18世紀初頭にブラジルで起きたのが最初であるようですが、19世紀にはアメリカやカナダで、20世紀にはインドネシア、フィリピン、パプア・ニューギニア、ベネズエラなどでも起きています。
それらの中で最も有名なものと言えば、1849年にカリフォルニアで起きたゴールド・ラッシュでしょう。ことの発端は1848年にカルフォルニアのサクラメント近郊にあった製材所で、ジェームズ・マーシャルという大工が放水路を点検した際に砂金の粒を発見。そのニュースが全米そして世界にまたたく間に広がって、1849年になるとアメリカ東部はもとより世界各地から一攫千金を夢みる金鉱探したちが殺到しました。またそこにビジネス・チャンスを見た商人や職人、ホテル業者や銀行家たちも大勢押し寄せ、カリフォルニアの人口は爆発的に増加したようです。
こうしたことから、1849年に大挙してカリフォルニアに押し寄せた人々のことを「フォーティ・ナイナーズ(49年組)」と呼び慣わしています。ちなみにサンフランシスコに本拠地を置くアメリカンフットボールの強豪チーム「サンフランシスコ・フォーティ・ナイナーズ」の名前も、ここに由来しています。