2004年12月10日
海外金価格が15ドル下げて430ドル台まで戻った。健全な下げである。というのは、450ドルを突破して もしあのまま突っ走って500ドルを目指していたら、逆V字型の展開になる公算が強かったからである。急騰後、直ぐに暴落のパターンである。これでは上げ相場が壊れたであろう。
実際には、450ドル突破後、430ドルまで反落する展開になったことにより、調整局面入りし、じっくり値固めを経て、再上昇を目指すという健全なカタチになったわけだ。
長期上昇トレンドにはいささかの変化もない。
これまでの需給ファンダメンタルズから乖離した面、即ち、上げのピッチの速度に実需買いはついてこれず、先物投機買いが先行した面が修正されることになる。 430ドル台ならば、間違いなく、現物買いがアジア、中東そして日本国内でもまとまって入る。これまで、模様眺めに徹していた分、待ってましたとばかりに手当て買いが噴出するだろう。
それが、相場の下支えになることも間違いない。
目先の値動きは引き続き、ドル要因が支配している。今回の金急落も震源地はドル反騰であった。しかし、ドル反騰といっても、一夜にして米国双子の赤字に解消のめどがたったわけでもない。ドル離れの構図にいささかの変化もない。 市場内部では、先物手仕舞い売り、現物新規買いのせめぎあいとなろう。調整局面に入り、クリスマス休暇も控え、もみ合いが続きそうだ。