2005年8月12日
11日のNY金市場は445ドルまで急伸。瞬間的には今年の高値446.70ドルを上回った。市場が430ドルへの逆戻りモードだったので,ディーラーは虚をつかれたカタチだ。
きっかけは、7月の米小売統計が事前の予想2.2%増を下回り1.8%増に留まったこと。それを受けて、ドル安ユーロ高が進み、ユーロドルは1.24となっている。
外為市場の関心が、主要国の金利差から双子の赤字などの構造要因に移行しているのでドルは売られやすい地合いだ。
夏季休暇中で商いが薄いことも値動きを荒くしている。
ベルギーが金30トンを売却というニュースも無視されている。ワシントン協定内ということで意外感は無い。
FFレートが3.5%に引き上げられたことも想定内。市場は今や4%までを折り込んでいる。
昨年18年ぶりの高値をつけた後、今年に入り揉みあい状態が長く続いていたが、そろそろ値固め時期も完了に近いようだ。秋に向けて第二段ロケットに点火する新たな上値トライアルが始まろう。