2005年10月03日
欧米の大手投資銀行が相次いで金価格見通しを上方修正している。JPモルガンは年平均価格を下記のように修正。
2005年 424ドルから、440ドルへ
2006年 428ドルから、472ドルへ
2007年 440ドルから、493ドルへ
この数字はあくまで年平均値だから、最高値と最安値では相当幅があるであろうが、そこまでは言及していない、というか言い切れない。
ドイツ銀行は、来年の平均値が470ドル程度として、2007年には520ドルをつけるであろうと言う。
シティーは、2006-2007年の年平均は最低でも450ドルになろうという言い方で、今年年末までに一度500ドルをつけてもおかしくないとする。 弱気派はHSBCで、中央銀行売却が増えようから、来月には440ドルまで下がると予測。短期的には弱気だが、中期的には、年平均値が今年436ドル、来年は460ドルと、それほど弱気でもない。中銀売却といっても、あくまでワシントン協定の範囲内であるから、想定内でサプライズは無いということのようだ。
各社とも下がっても底は浅いということでは一致している。底抜け暴落説などは見当たらない。 "これまで、金価格500ドルなどと言うと、一部の煽るような業者とか、世界の終わりに金が貴方を救うというような運命論者の専売特許だったのが、今や、真面目なアナリストの客観的な見通しになってきた"という意味のことをシティーは述べている。同感である。
なお、各社の強気説の論旨は、本欄でもこれまで繰り返し述べてきたことに変わりない。まぁ、長期的、構造的要因が そうコロコロ変わるはずもないが。