豊島逸夫の手帖

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北京からの中国経済レポート パート2

2010年4月1日

昨日、時間切れになったので、その続き。

しかし、鳥の目でみれば、「緩めすぎ」の結果として、インフレが懸念される。日本ではデフレ懸念、中国ではインフレ懸念。この温度差は歴然としている。

そこでインフレ対策という意味で人民元高容認が不可避になると思う。人民元切り上げは輸出減という経済を冷やすマイナス効果があるわけだが、輸入物価下落というプラス効果もある。

中国経済の過熱が加速したところで、国内経済を冷やし、物価水準を下げるために人民元切り上げという為替政策が再導入されるのではないか。逆にいえば、それほど過熱しなければ、すぐに人民元を動かすほどの切迫感が出てこないと思う。

ツイッターには既に書いたことなのだが、中国政府はいずれ人民元切り上げはやらねばならぬこととして覚悟はしている。ただ米国に、currency manipulator=為替操作人呼ばわりされたから動いたという印象は与えたくない。ひとに言われてやりたくないのだ。彼らのメンツを立ててやらないと、交渉事が進まないように思う。

おっとここで今朝も時間切れ。黄砂の北京から花粉の東京へ。

2010年