2010年10月18日
最近のマーケット動向で筆者が強く感じていること。それは市場関係者の大半が同方向を向いているのだが、そこで反転せず同方向のトレンドが継続していることだ。多くのプロが通貨安競争の中でドル安円高を予想し、その通りに持続的に進行している。多くのプロが量的緩和競争の中で金利低下を予想し、米国10年債の利回りは下落トレンドが続いた(足元では若干上昇しているが)、多くのプロが金高を予想し、その通りに持続的に進行している。主要マーケットに慣性の法則が働き、一定方向の動きを止められないようだ。
この地合いでウハウハなのが、トレンドフォローのヘッジファンド。2009年には各マーケットの異常な値動きで散々な目に遭ったクオンツ系も、ここにきて息を吹き返しつつある。
ドルショートで今年に入り17.95%のリターンを上げた英国マン・グループのファンド。トウモロコシや小麦などの穀物系や金利先物でごっつく稼いだファンドなどもある。しかし、トレンドフォロー系の落とし穴は。再び経済危機が勃発するような状況になった場合であろう。
市場関係者が同方向を向き続ける状況がいつまでも継続するはずもなく、やはりどこかで臨界点を迎えるは必至。同方向が長く続けば続くほど、あとの反動も増幅されよう。
さて、明日明後日とテレビ出演が続きます。
明日は日経CNBC夜9時から30分生放送。↓
上海の現地取材による興味深い映像たっぷり。もちろん番組前半には金価格最新動向についての特集もあります。
http://www.nikkei-cnbc.co.jp/program/special/1010_gold.html (現在公開されていません)
そして翌朝(水曜日)のテレビ東京モーニングサテライトには5分ほどですが、これも生出演。6時20分くらいからの特集コーナーが出番の予定。