2010年6月25日
上海にある銀行博物館に案内された。上の写真は、そこに展示されていた1949年発行の60億元紙幣。紙幣の下の丸い窓の中にあるのが一握りの米である。この紙幣で買えたものの例ということ。
一方、紀元前200年に中国で使われていた金貨も展示されていた。 中国の人たちが紙幣より金を選好する歴史的背景が 分り易い。
さらに、この写真は、18世紀の上海に100以上存在した両替商の様子を蝋人形で再現したコーナー。英語で、gold and silver money exchange、漢字の看板では、兌換各国金銀貨幣。これが上海の銀行の原点だ。
そして今、中国のメガバンクが相次いで金業務を拡大中。支店数16000、預金口座数2億の規模を持つ銀行が本気で金を売ろうとしている。計り知れない潜在需要を感じた。しかも同様に、4大商業銀行が競って参入してきた。今後10年間で中国の需要は倍増、すなわち800-1000トンになるという予測は至極現実的なシナリオである。
インドと中国で年間1500トン吸収したら、需給は、どういうことになるのか。そのときに金ETF残高は2000トン?3000トン?新産金は頭打ち。そこでリサイクルが増えても、これでは追いつかないよね。
日本に居るとリサイクルばかり目につくのだが、中国に行くと、高値だからこそ買いに加わるというモメンタム型の買いパターンなのだ。ポールソンの金ETF保有量97トンも可愛いもの...。