豊島逸夫の手帖

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ポールソンが売ったら金は買い

2010年4月23日

金市場が注目することはポールソンの顧客の解約ラッシュ→ファンドの運用資産総売りのシナリオだ。ポールソンの場合、そうなると売れる順(流動性の高い順)で、まず金が売られよう。

ポールソンのようなファンドは、SEC(米証券取引委員会)に四半期ごとに期末から45日以内にF13という運用資産情報開示を義務付けられている。それによれば、最新の2009年12月31日時点における同ファンドの保有資産トップ5は以下の通り。

1.SPDR金ETF33億ドル
2.バンカメ22億ドル
3.アングロゴールド17億ドル
4.シティーグループ16億ドル
5.ボストン・サイエンティフィック(医療関連)8億ドル

このように運用資産が金ETFと金鉱株に集中している。だからこそ金市場は気になるのだ。もちろん、ポールソン側も投資家の不安を察知し声明を出した。来週4月30日までに申し込めば6月30日づけの解約に応じるというものだ。

さて、ここで、顧客がどう出るか。現時点ではポールソンは訴追されていない。また訴追は事実上難しいと見られている。しかし、個人投資家の気持ちとしては、SECの捜査次第で新たな事実、あるいは当事者の爆弾発言があるかもしれないという不安が消えない。

さて、どうでるか、来週の展開が注目される。筆者は、なにも起きないと思う。しかし、もし、万が一、解約ラッシュが起これば、結構な修羅場になる。そこが買いという見方は変わっていない。リーマンショック後に、正にヘッジファンド解約ラッシュ=運用総資産総売り現象が見られた。しかし、一巡すると、金には一転新規買いが集中し、ついには1000ドルを突破するに至った。金に特別な悪材料がないときにヘッジファンドが自己都合(決算、解約対策)で売らざるを得ないときは決算期のない個人投資家にとっては絶好の買い場なのだ。

さて、皆さん、いよいよ、ツイッタ―しないと情報に遅れますよ。私の良き後輩でもあるスタンダードバンク支店長、池水(ブルース)雄一さんが、貴金属専用アカウントをツイッタ―に設定しました。
BruceIkeGold です。フォローすべし。
Jefftoshimaのアカウントとの相互交流も頻繁。私のツイッタ―自己紹介は、"食べ物系、猫系、スキーゴルフ系が得意分野。最近 経済と金にも興味持ってます"となってますが(笑)。

2010年