豊島逸夫の手帖

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広州から金が新年 - 急落の年明け

2011年1月5日


年末年始は広州で過ごした。「食は広州にあり」が主目的であるが、仕事、中国バブルの行方も探ってきた。ここのところ上海、北京そして広州と渡り歩 いて、筆者の結論としては「中国バブルは弾けない。スロ―ダウンにとどまる。」ということだ。この詳細は次回の日経マネー連載コラム「現場発・国際経済の 見方」で詳述する。


さて、昨晩の商品市場は総売り。金は40ドル以上急落して1370ドル台まで下げた。といっても年末に薄商いの中で1400ドル突破した後なので、その利益確定売りに尽きる。絶対的高値圏ゆえ、今年も大規模な表層雪崩が3回はあるだろう。


今回の雪崩を虫の目で見れば、米国製造業受注などこの二日間で米国経済好転を連想させるマクロ経済データが出たことで、QE2(量的金融緩和)後退 の見方が台頭していること。魚の目で見れば、今年も米国マクロデータが良く出れば売られ、悪く出ればQE2からQE3への観測が強まり買われる、という目 まぐるしい展開となろう。


金の実需を支える新興国が中国利上げに刺激されて引き締めモードに入っていることも商品には売り材料。一部マネーが新興国から米国へ回帰現象も散見 される。とくにNY市場ではクリスマス商戦活況の報の名残りで米国経済楽観論が目立つ。しかし、筆者に言わせれば、甘い!今週末の雇用統計をはじめ、住 宅、雇用関連の構造的問題の解決には今年いっぱいはかかる。今年中に構造的回復の目途がたつという見方でさえ楽観的の部類に入る。QE2にとどまれば良い ほうで、それを賄うための国債過剰発行による米国債格下げの可能性。悪い金利高、悪いドル高傾向も根強く残ろう。


そして、1-3月期は格付け機関のポートフォリオ・レビューにより、欧州諸国格下げラッシュが、ソブリンセクターからバンキングセクターへ拡散するは必至。総じて、新興国より先進国に厳しい状況が続く。


なお、今年の金価格見通しなどは日経朝刊1月3日「今年の予測」と日経夕刊1月4日「中銀が買い越し」の記事を参照されたい。


さらに日経ビジネス最新号では、「新金融立国ニッポン 日本復活への八賢八策」の中で、「3年後の臨界点に備えよ」という、筆者にしてはやや刺激的なタイトルで出ている。↓
http://business.nikkeibp.co.jp/nbs/nbo/base1/index.html?xadid=003


今年も気張ってゆこうね!!


PS
広州の食い歩き写真レポートも別途掲載するよ。一人2000円で海鮮フルコースのオンパレード。味付けは日本人好みの素材を生かした薄味。広州から香港に 移ると味が濃く感じてかなわない。チャーハンも日本で供されるのは似て非なるものであることが分かる。本当のチャーハンは、サッと高熱で炒めたおコメの粒 を噛むと弾力感があり、さらに噛むとジューシーなおコメの味が口の中に広がる。ベーシックな料理ゆえ、料理人のごまかしが効かない。彼らの実力がもろに出 るのだ。
スポーツではシンセンのミッション・ヒルズで地獄のゴルフ合宿を打ち上げ。今週末から再びスキーへ。ガーラ湯沢の積雪も豊富なようで楽しみ。

2011年