豊島逸夫の手帖

  1. TOP
  2. 豊島逸夫の手帖
  3. バックナンバー
  4. 韓国金15トン購入
Page1109

韓国金15トン購入

2011年12月5日

金曜日の米国雇用統計は、失業率8.6%に急減というサプライズはあったが、そもそも、就職活動を諦めた人たちが増え、統計上は失業者とは看做されなくなったという事情もあり、額面通りには受け取れない。失業期間の長期化も鮮明。
但し、9-10月期の非農業部門新規雇用者増加数は、72,000人 上方修正された。
結果的に、雇用統計で金価格は、さほど動かず。1750ドルを挟んでの売買。
市場では、韓国中央銀行が、金15トン購入していたことが明らかになり、こちらのほうが材料視された。
この詳細は、今朝の日経電子版マネー面「金のつぶやき」に書いた。
先週を振り返ると、何と言っても、電撃的な6カ国協調ドル資金供給作戦が効いた。クレジット・クランチ(信用収縮)に起因する金の換金売りに、ヤレヤレという一服感が出た。
しかし、今週はEUサミットを控え、再び、欧州債務危機の「一時的な資金繰り」の話から「EU条約改正などで放漫財政国にペナルティーを課す根源的議論」が前面に出るだろう。市場のリスク感覚が再び高まり、リスク資産として金が売られる局面も想定しておく必要がありそう。
メルケルが提案するEU条約部分改正には、各国の定期的財政状況チェックを義務化して、財政赤字削減目標をクリアできない国には罰則規定を設けるなどの項目が含まれそう。別名「緊縮条約」などと呼ばれる所以だ。
しかし、ドイツ自身がEU発足当時のマストリヒト条約に明記された「財政赤字の対GDP比3%以内」という目標を、一時は自ら破ったという経緯もあり、説得力に欠けるという見方も根強い。
なお、金曜日には中国の製造業関連指数が、10月から11月にかけて下落していたことが判明。中国経済のソフト・ランディングに暗雲がかかる。
今週金曜日には中国消費者物価上昇率が発表されるので、インフレ動向の出方次第で、更なる金融緩和(0.5%程度の利下げ)なども視野に入りつつある。

さて、今週末は再び京都へ。
だいぶ寒くなってきたから、「大根の炊いたん」も甘味が増してきたかな。エビイモも育ってきているだろな。楽しみ♪今回は更に前から気になっていた、三条にある中国昆明料理にも挑戦。中国では何回か食した。中華とタイのフュージョンみたいな感じだったけど。なぜか癖になる味。
それから、明日の女子会セミナーに当選の皆さん。質問あれば、予め紙に書いて受付に渡しておいてください。「ガイアの夜明け」取材カメラも入るからね。

2011年