2011年3月25日
昨日の話題ももっぱら欧州関連。EUサミットで期待されたポルトガルへのEU支援パッケージは纏(まと)まらず。持ち越し。ドイツは出し渋り。受けるほうのポルトガルは、そんなもの要らないと突っぱねる。これでは纏まらない。
日本時間の今朝になって、早速S&Pがポルトガル国債をAマイナからBBBへ2段階格下げ。
さて金価格は昨晩一時1450ドル接近まであったが、直後からアッと云う間に20ドル急落して1430ドル割れ。銀も38ドル超えまであったが、37ドル前後まで1ドル急落。とくに要因はない。
昨日本欄で述べた世界同時多発の不安要因、すわなち、1)リビア、2)ジャパン、3)欧州、4)米国経済、をマーケットは目いっぱい織り込んだところで、材料出尽くし感。新高値更新という目標達成感から一斉に投機筋の売り手仕舞いが入った。
今回の高値更新だが、ETF残高は減少傾向にあり、新興国の実需も鈍く、長期マネーは入っていない。先物短期マネー中心の動きゆえ回転も早い。ただし、売り手仕舞いが一巡すれば、それほど下がらない。
ツイッタ―のフォロアーの呟きを見ていると、上がれば、すわ暴騰で買い時を失うとか、下がれば、暴落でもうダメだとか、とにかく入れ込み過ぎている御仁が多過ぎ。一喜一憂せずに、buy and forget(買ったら忘れる)の姿勢を貫くべし。
そして、マーケットが宴たけなわの時に買うべきではない。宴の後で二日酔い気味の時のほうが買い時である。
さて、水騒動をケーススタディーとして、マーケット用語解説をひとつ。バックワデーション。先物で期近価格(ほぼスポット現物価格に近い)が、例えば一年後の先物価格より高い現象のこと。
もし水に先物市場があったなら、現物不足の現状では、間違いなく今、水を受け渡してもらう価格の方が、一年後の受け渡しより遥かに高いはず。足元では異常な水騒動だが、どうみてもこれが一年も続くはずもない。
バックワデーションという用語は、覚えておくと、マーケットの理解も深まるでしょう。ちなみに、一年後渡しの先物価格のほうが割高のケースは、コンタンゴと云います。
最後に節電について提案。
東京に民放5局は多過ぎる。番組も金太郎飴状態で、どこ切っても同じようなもの。しかもCMタイムもACばかりで電力の無駄。そこで、民放輪番停波というのはどう?