2011年3月31日
先日、筆者とのCNBC対談でも日本株購入を語っていたジムロジャースだが、昨日のCNBCアジアでの対談では、震災直後に日本株インデックスものとアグリビジネス関連株を買ったと述べている。でも、円を買っていることはない、とも。
「100年に一度の災害ゆえ(サプライチェーン破断などによる)経済減速は避けられまい。しかし、Eventually though they have to rebuild and will rebuild.=やがて再建せねばならぬし、再建するよ。(バフェットは、Will recover という単語を使ったけど)
「いずれ日本経済は急浮上して、様々なモノに対する需要が急増するだろう。これは私の経験だが、このような破局的事態が襲ったときは買い時であることが多いよ。この法則が必ずしもいつでも当るとは言えないが、6か月から1年も経つと、結局底であったことが多い。世界の終わりでもあるまいし、日本のような大国はサバイバルするよ。債権国だし。Buy disaster.=災害は買いさ。これは理屈じゃない。経験だ。もし日本株にdownside=下げがあれば、will buy more=もっと買うさ。レパトリで日本が米国債を売ることはあるかって?私も米国債は売りさ。」
そして原発問題について。
「当座は天然ガスや原油に対する代替需要が増えよう。Eventually we need nuclear energy, whether we like it or not.=でも、好む好まざるに関わらず、我々は原子力を必要としている。3-5年もすれば、より安全な原発が出来ると思うよ。」
筆者も同感である。
彼のトークはもちろんコモディティーにバイアスはかかっているけど、肝の部分を分かりやすく突いてくるね。それから、ユーモアの余裕があるので好感が持てる。孫同然の娘にメロメロのお父さん。がんばるねぇ...(笑)。
さて昨晩は、円安、海外金高の同時進行。
とはいえ、NY時間中にも1430ドルから一気に1415ドルへ急落する場面も。新興国から欧米にも徐々に金利上昇波及の予測が台頭すると、「利上げは金売り」のはず。金は金利を産まない資産ゆえに。
ただし、最大のポイントは名目金利ではなく実質金利だからね。利上げを容認できるような経済環境では消費者物価も上昇は不可避。マーケットはバーナンキの出口戦略が後手後手に廻る(behind the curve)と読んでいるようだ。
実質金利のことは、何回も書いて述べてきたことだが、敢えてしつこく言っとくよ!ここが肝だから。
それから銀プラチナパラジウムも貴金属総上げ。さらに云えば株、貴金属同時上昇。マーケットは溢れるドルを持て余しているね。
雇用統計含めて、米国経済が好転すれば、産業資材の白系メタルは実需増期待で↑、悪化すれば↓となる。マネーとコモディティーの二面性を持つ金は、経済好転が売りにも買いにもなりうる。
明日は、毎度お騒がせの米国雇用統計。それに先立つADP社(米国の給与計算アウトソーシング会社)発表の雇用は、もはや狼少年扱い。先行指標としてアテにならないから筆者は無視。
そして、昨日告知した復興支援セミナーには、東京会場なのに富山とか神奈川とか幅広い地域から申し込みがすでに来てます。夫婦連れ、母娘など、微笑ましい組み合わせも。意気に感じてくれて嬉しいね!
PS
知ってます?ビールに放射線防護効果あるという研究を。放医研、理科大の共同研究。平成17年発表資料↓
http://www.nirs.go.jp/news/press/2005/08_11.shtml (現在公開されていません)
さーて、まずはビール会社株でも買って、外出時にはビール飲んで と呟きました(笑)。