2011年2月22日
振り返れば、アッというまに金価格が100ドル反騰してしまった。
本欄1月26日付け「マーケットの身辺整理」で、「貴金属は総売り...。魚の目で見れば、金は底値圏と感じている。先日本欄に新雪と根雪の境を1300ドルとしたが、かなり近くなってきた。値頃感を感じる。筆者は強気である。」と書いたが、結局、今回の下げで1300ドルは割り込まなかった。1300ドル割れを見込んで空売りに走った投機筋は全滅。
足元で1400ドル突破した理由は、教科書的だ。
1.中東・北アフリカの地政学的要因。リスク回避のマネーが流入。
2.新興国から先進国にも浸透しつつあるインフレ懸念。
「有事の金」と「インフレ・ヘッジの金」の揃い踏みである。その間、米国ではQE2=ドルじゃぶじゃぶ作戦、続行中。欧州では財政不安悪化。ユーロ不安も続く。
やはり下値は中国とインドが支えることも確認された。この2カ国で2010年は年間1542.6トンもの金を購入。年間金生産量の半分以上だ。両国とも金選好度の高い文化を背景に、長期現物保有が圧倒的。花嫁の父が、嫁ぐ娘に贈る持参金(持参ゴールド)の金ネックレスの数々を、先週、シンガポールのリトル・インディアと呼ばれるインド人街で見た。以下、写真を貼っておくが、この父が娘を思う気持ちに支えられた金需要は、とてもバブルと表現できるものではなかろう。
CNBCキャスター江連裕子さんが試着してみた、花嫁さん用ネックレスとブレスレット。「重い」と云っていたが、一本40-50グラムはあろうか。
象徴的なのは、金宝飾店が、money changer=両替商も兼業していること。ゴールド=マネーの感覚なのだね。
手書きの金価格表示。916=91.6%が金の22金。24金だと柔らかすぎてジュエリーの細工が難しい。でも18金では資産価値として物足りない。その中間とって22金。
これはオマケ。打ち上げは、シンガポール名物ブラック・ペッパー・クラブ。筆者も瘠せの大食いだが、江連さんも良く食べる(笑)。彼女はスノーボーダーなので、酷暑のシンガポールでもウインタースポーツ談義で盛り上がる。ツイッター上ではジムロジャースに勝るとも劣らぬ人気で、「江連裕子さんを見る為だけにのみCATVに加入してます」というツイートまで!
ついでに、これは昨晩、来日中のGFMSポール・ウオーカーとパートナーのアンドレア(元CNNキャスター。アルジャジーラからお声がかかっているという噂も??)
昨日のホテルマンダリンのセミナーは、平日の午後なのに200名で満席。証券系なので、参加者のほとんどは株式投資家。金には、あまり馴染みがなかった人たち。(ブログ読者も見えましたが)。明日は、同じシリーズで大阪。今回は天王寺ではなく法善寺横丁探訪の予定♪(筆者のカラオケのおはこは、「月の法善寺横丁」なのです! こいはんが、わてを...、のセリフ付きで 笑。)