2011年1月31日
先週金曜深夜、というか土曜早朝1時頃であったか。週末の両・日経セミナーで金価格1300ドル攻防の話でもしようと考えながら就寝前に念の為相場モニター見たら、スルスル相場が上がっている。アレレと思ってチェックしたら米国TVチャンネルは、すべて臨時ニュースでエジプトの反政府デモ激化を報道中。反射的にツイッタ―でエジプト緊迫、金反騰と呟いた。
筆者の個人的感覚としては、日経プラスワンフォーラム前に相場急騰のジンクスが今回ばかりは当てはまらず。これで(珍しく)強気の話ができるわいと思っていたので、まさか直前の日本時間土曜早朝になって、こんなどんでん返しで、結局上がってしまうとは思っても見なかった。1月27日付け本欄でエジプト問題を取り上げ「2011年の新たな火種」と書いたが、展開のピッチが早い!
結局1340ドル台まで戻したが、地政学的要因には注意が必要。この手の材料は陳腐化も早い。この材料で1400ドル回復か、などと先走ってはいけない。もう釘刺しJeffになってる(笑)。
ただ、今回下げを主導してきたショート(空売り筋)がこっぴどくやられたので、1300ドル割れが遠のいたという意味で影響があったね。1300-1350の調整局面入りの様相だ。
さて、エジプト問題に対するマーケットの最大の懸念は、スエズ運河閉鎖の可能性。冷静に考えれば、その確率は低いが、時あたかも原油穀物急騰が囃されている今、気になるシナリオではある。
さらにサウジに飛び火するか。そうなると直接的に原油生産の大所に火がつくことになる。
エジプトという国を改めて考えてみよう。
8000万人の人口「ピラミッド」は若年層が膨れている。そこに失業も集中。ほんの一握りの特権階級と、小規模の中流階級と、後は大衆層。その30%は文盲である。実質独裁国家であるが、米国から見れば中東外交の要の中の要。だからこそNY市場の反応も鋭い。
独裁国家での反政府デモは、失敗すれば弾圧。成功しても国内勢力争いの内紛が残る。だから一過性の問題ではない。やはり「2011年の新たな火種」である。
さて、土曜日は日経マネーナイトin京都。広島とか東京からも参加者があり、会場は和やかで笑いが絶えない雰囲気でした。入院中なので外出許可取って、杖ついて参加された方も。
澤上さんとは、いつものように台本無しぶっつけ本番のフリートーク。終了後の「おまけセッション」では、金価格について喋りまくり。結局、予定を40分オーバーして終了。その模様は次号の日経マネーに報道される予定。
打ち上げは、編集長や編集の女性陣と聖護院御殿荘で京野菜たっぷりの夕食。その晩は編集長と同じ部屋で一泊する予定が、翌日の日経プラスワンフォーラム事務局から「米原地方大雪の可能性もあり。今日中にぜひ帰京されたし」の強い要請があり、泣く泣く最終の新幹線に飛び乗り。一方、女性スタッフ達は祇園の街に消えていった。恨...。
そして、日曜日の大手町日経大ホール。600名を超える参加者で、ロビーまで溢れてモニター画面前での聴衆の方々も。これまで8年間、日経プラスワンフォーラムの講演をやってきたが、間違いなく過去最高。アンケート回収も9割と記録的。参考のために目を通したが 「活字にできない本音が聞けて良かった」というコメントが目立った。最近、筆者のセミナーは、パワーポイントに沿って定型的に説明するより、事前に質問票を回収して、それに(オフレコベースで)本音で答えることにしている。教科書的な説明ならば、ネットや活字媒体でいくらでも拾えるだろうから。ただし、聴衆には「ネットで流しちゃダメだよ!」と厳しい「報道規制(笑)」を敷いて(強いて)いる。この信頼関係あればこそ、本当に意味のあるセミナーが出来るのだ。
今週末はプラスワンの大阪篇。こちらも応募が800人前後と過去最高とのこと。気張ってゆきますよ。
なお、大阪ではセミナー事前打ち合わせを、私のたっての希望で、天王寺「山ちゃん」(たこやき)で行うことにしました(笑)。
それから、差し入れ、色々いただき、ありがとうございました。
淡河盆地の「豊助饅頭」。埼玉県川越市の「いも恋」。広島三原銘菓の「たこせん」。筆者の百人一首好きへの心遣いが嬉しい、長岡京小倉山荘の「丹波黒豆おかき」。どれもおいしくいただきました!
最後に日経ホールでロビー観衆となった、赤ちゃん連れ若夫婦さんの写真(ご本人の許可を得て掲載)↓。最近は、セミナー施設も安心できる授乳設備とか必要と感じること、しばしばです。先日開催の20-30代女性だけ90名の(貯金から貯「金」へ コツコツ女子のためのゴールド講座)といい、ゴールドセミナーの景色も変わりましたよ。