豊島逸夫の手帖

2011年6月15日

一昨日はrisk-offの日でリスク商品（コモディティー）下げ。昨日はrisk-onの日。株も商品も買われ上昇。連日、onとoffがコロコロ猫の目のように変わる。

要は誰も分からないのだよ。目先の方向性が。値動きのわりに、どの市場も出来高は薄い。

原油市場もＯＰＥＣ内部分裂により増産見送りで急騰するかと思えば、サウジ増産で急落。ドバイ原油もバックワデ―ション（現物価格のほうが先物価格より高い状態で目先の需給逼迫を示す）からコンタンゴ（現物の価格のほうが安い状態で需給逼迫感後退を示す）とクルクル変わる。

原油の指標性としてはリビア、欧州に注目が集まるのでＮＹ先物のＷＴＩは存在感が薄れ、ブレントが重視される傾向が見られる。

金は１５１０ドル台は買い支えられ、１５５０ドルが壁になっている。まぁ、えらく高い水準のレンジではあるが。

チャート的には、あまり良いカタチではないが、新興国の需給を見れば下値は現物が買われる。

中国の消費者物価上昇率が５．５％と発表され、追加利上げ観測で売られるかと思えば、「噂で売って、ニュースで買う」展開。