2007年1月18日
LBMA(London Bullion Market Association=ロンドン金市場協会)加盟の30名のアナリスト、ディーラーを対象にした恒例の貴金属価格予想アンケート調査結果が発表された。
■2007年金価格予想 |
※単位:ドル |
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高値 |
安値 |
年平均 |
金 |
742 |
566 |
652 |
銀 |
15.5 |
10.4 |
12.5 |
プラチナ |
1,361 |
1,022 |
1,171 |
パラジウム |
424 |
278 |
346 |
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金価格予想の高値のレンジは675-850ドル。同安値のレンジは505-620ドル。ざっと見て、高値は700-750ドルに、安値は580-600ドルに集まっている感じだ。
ちなみにこのレポートは2006年の結果も出している。2006年の年平均価格予想は510-560ドルのレンジに集中していた。実際には603ドル。一人だけ突出して620ドルと書いた人がニアピン賞となった。
さて、足元ではNYで630ドル回復。
経済指標ではPPI(生産者物価指数)が注目された。12月0.9%上昇。事前予想0.6%を上回った。フードインフレ懸念とか言われている。果物が26%、野菜が21%アップ。三大ネットワークのニュースにはカリフォルニアの柑橘類とかアボカドの実に異常気象で氷が張っている映像。1000億円を超す損害とか。東海岸では異常な暖冬なのにね。
金は原油が若干反騰したことにも反応して8ドル高。
金ETF残高がここ2週間ほどで減少。564トンまで増えてから556トンまで落ちた。と思ったら昨日は559トン。長期保有主体の金ETFだが、なかには短期リターン志向の投資家も混じっているということだろう。特に商品カテゴリーの中で、原油でこっぴどくやられたファンドが金を売って益出しする例も見られる。ETFの市場規模が大きくなるにつれ、参加者も多様化してゆくと思われる。
なお、金市場には関係ないけど、暖冬異変で中小企業や農家などがネット経由で手軽に天候デリバティブを利用できるサイトが米国にできた。
www.weatherbill.com
謳い文句が、Get paid for bad weather.最大限5万ドル補償だそうだ。まぁ、日本だって、神社関係対象に初詣日の悪天候を補償するための天候デリバティブセミナーが企画される時代だそうだからね。
ちょっと違うけど、筆者の経験では、警察OBの方が訪問されて、パチンコ業界団体の機関紙に金価格見通しの原稿を頼まれビックリしたことがある。業界健全化の目的でパチンコの景品に金(ゴールド)が使われる時代なので金相場に敏感なのだそうだ。