豊島逸夫の手帖

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怒涛の東京発売り攻勢

2007年10月3日

来るべきものが来た。15ドルの急落。健全な調整で売り。筆者が驚いたのは、それが日本時間、それも東京発の大量の売りによって起こったこと。

プラチナも40ドルの下げ。こちらは、マツダによる省プラチナ技術の開発という材料がついている。以前にも述べたが、プラチナは稀少性が高い、ということはマーケットが小さい。故に流動性も少ないからボラ(価格変動性)がハンパではない。そこにメインの需要セクターで革新的技術開発が出ると需要構造が一夜にして変わる怖さがある。ゆえに、先物の妙味はあるが、個人投資家の資産保全には適さないと思う。

金の下げはドル反発(対ユーロ)がきっかけ。さすがに、1ユーロ=1.42ドルともなると欧州諸国も黙っていない。市場介入を求める声が聞こえてくる。日本時間で15ドルも下げ、さて、NYはこれに対してどう出るか注目していたが、売買拮抗した感じで、結果的に現状追認のカタチとなった。

さて、730ドルでも未だ調整終了とは言いがたい。現状は仕手戦の様相だ。かたぎの衆が近寄らないほうが賢明。まぁ、お蔵に埃を被っていた純金製分福茶釜でもあれば、鑑定団の番組に出すか、貴金属店で売却するのも良いだろう。

2007年