2006年3月30日
銀がついに11ドル突破。亜鉛なども新高値更新。金も連れて573ドルまで急騰(本稿執筆時点3月30日朝6時)。ウオール街ではコモディティー ラリーだと騒いでいる。
たしかに、今回の金の上昇は、コモディティーとしての金が買われている。ドル長期金利が4.8%を突破する環境のなかでは、マネーとしての金は買われにくい。金ETFは伸びが止まるなかで、今回は従来のNY先物主導の買いとなっていることも、年初とは若干ニュアンスの異なる状況だ。
先々週にNY先物買い残が300トンを割り込み、地合いが"軽く"なり、新規買いが入りやすい内部環境になった途端に、ラリーが始まった。
株も利上げをこなして上昇中だ。株、金、同時上昇というパターンが生じている。
株式市場から金を見れば、彼らの心配する点を金はヘッジしてくれるという関係が鮮明だ。つまり、株式市場の恐れる3つのシナリオ=原油再上昇、地政学的リスク、そして米経済のアキレス腱といわれる債務問題(信用リスク)を金がカバーしてくれるという補完関係である。
足元の金価格はあと少しで今年の新高値となる水準まで来た。これを抜くと、いよいよ600ドルも視野に入ってくる。