2006年11月01日
今朝の外電はロイターもブルームバーグもソウル発"GFMS社ウオーカー氏 年内700ドル予測"のヘッドライン。ソウル ゴールド コンファレンスの取材報道である。
たしかに、彼は、講演の最後に金価格のグラフを示し、年内に向けて580-700ドルというレンジをボックスで明示していた。
まぁ、言い方は、"相場が上がるか下がるかといえば、上がるトレンドに明らかに分がある。それが700ドルかと言われれば、他の条件が不変とすれば、そうなる確率が低いとは言えない。"という仮定法過去とか未来完了を連発する(意図的に)分かりにくい表現ではあるが。
明日は、東京にお目見え。GFMSセミナーを開催して、彼が金プラチナ市場について2時間語る。筆者も掛け持ちなのだが、時間内に滑り込めればセッションの最後にサマリーで纏めてくれとポールから依頼されている。まぁWGCが共催でもあるし、野次馬根性で700ドルは本心かどうか迫ってみるか。
今日はガラッツと変わって、恵比須でイタリアゴールドジュエリーのファッションショー。これもWGCが関係している行事である。ETFも新作ゴールドジュエリーもWGCにとっては"商品開発"事業なのだ。
よく友人から"金"という単品を30年もやってよく飽きないねと言われるが、このマーケットの幅の広さがそこに働く醍醐味でもあるのだよ。常にやわらか頭でETFモードからジュエリーモードへ瞬時に切り替えることができないとWGCの仕事は務まらない。当社の事務所が青山一丁目という地下鉄が3本交差して、大手町まで10分の青山地区にあるのも偶然ではない。
さて、マーケットでは目下、米国中間選挙が話題である。本欄でも既に9月7日付け"米中間選挙の影響"にて詳述した。状況は全く変わっていない。いろいろ選挙関連の論戦を聴くようにしているが、双子の赤字に起因するドルへの信認の低下、ドル離れ現象にどう対処するか、などという議論は全くと言っていいほど出てきていない。おりしも外為市場でも金市場でもドル安がテーマとして再浮上中なのだが...。