2006年9月28日
ワシントン協定新年度入りを待っていたかのような600ドル台回復である。
駆け込み売却があるぞあるぞと身構えていたマーケットにしてみれば、"なーんだ""やっぱり"何もおきなかった、という反応だ。買い安心感が徐々に出てきた。内部要因を見てもNY先物買い残(大口投機家)は242トンまで減少し、最近の下限水準とされる300トンを大きく下回っている。
新規買いは出やすい内部環境ではある。
時を同じくしてインドは10月婚礼シーズン入り。花嫁の父も、安くなったところで、いまのうちに可愛い娘にもたせる持参金の手当てに動き始めた矢先であった。いきなり急反騰を開始するような気配は見られないが、下値は確認できた感は強い。
欧米の市場関係者の言葉でしばしば聞かれるのが、resilient。打たれ強い、しぶとい、というようなニュアンスだ。ヘッジファンドの怒涛の売りを凌いだ。下がってもこんなもの。そんな声が聞こえる。
484トンまで若干減少したETFの残高の動向に注目。この指標が再び増加を示せば、600ドル台本格的回復に繋がる。
一旦、勢い(モメンタム)がつけば、あとはスピードが加速することは今年既に何回も見てきたとおりである。