豊島逸夫の手帖

Page228 第三四半期世界金需給統計発表

2006年11月16日

GFMS・WGC共同集計の最新世界金需給統計がロンドンで発表された。主な内容は以下のとおり。

注目の実需だが、インディケーターである主要国の宝飾需要の推移は以下のとおり。

―インド、中東、中国共通の現象として、8月までは静かであったが、9月に入り600ドルを割り込むや、にわかに店頭は活況を呈した。インドでは、多くの宝飾店が2週間で3か月分売り上げたとの報告も。10月に入り、600ドル以上の価格水準を徐々に受け入れつつある段階とのこと。中国では、内陸部に宝飾需要の成長が徐々に浸透。中東では、サウジで株暴落による負の資産効果が尾を引く。


05Q1 Q2 Q3 Q4 06Q1 Q2 Q3
インド 167.6t 236.5t 114.2t 68.8t 99.4t 127.3t 127.8t
中国 62.8t 55.4t 59.8t 63.4t 64.3t 54.5t 60.4t
中東 101.5t 103.2t 89t 69.5t 72.4t 76.1t 81.3t
米国 62.7t 60.2t 77.8t 148.4t 59.5t 54.2t 71.2t

―宝飾全体としては664トン。前年同期比では1%微増。


―投資需要は、金地金・金貨が100トンで7%増。ETFは19トンで49%減(安値圏では買い増すが、高値圏では買いが止まるという年金特有の典型的長期保有パターンを示している。今期は既報のとおり急増中。筆者注。)

―供給面では新産金が635トン(-3%)。ヘッジ売りがマイナス62トン(買戻しということ)。公的売却は59トン(-31%)。スクラップは192トン(-9%)。

―ヘッジ買戻しは第一、第二四半期のそれぞれ156トン、139トンというハイペースが終焉。バリック社の大型ヘッジ外し案件が一巡したため。

―公的売却は、噂される9月末のワシントン協定第二年度期末の駆け込み売却(先物ベース)が未確認としてカウントされていない。もし先物売りの現物引渡しが確認されれば おそらく この59トンに60-70トン程度は上乗せされることになろう。(この部分は筆者のコメント)。

なお、専門家、ギョーカイの読者のために、元データの表を以下に入れておきます。

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