2009年2月26日
昨晩もバーナンキが繰り返し、銀行国有化せず、と議会証言。でも、マーケットがいまいち信じきれないのは、ファニーメイ、フレディーマックの実質的国有化の数日前にも、彼は同様の発言をしていたことが記憶に鮮明に残っているから。しかも、彼の証言を経済チャンネルで見ていたのだが、"当該銀行の普通株の一部を購入して、経営に口出しすること"の可能性は仄めかしている。それで実質的な国有化になるのではないか。
そもそも、国有化と騒ぐが、それで一番損失を被るのが株主。でも、預金者は国の保護を受けることになるから悪い話ではない。但し、国有化にかかるコストは最終的に納税者にツケが廻ってくるのだが...。
昨日も述べたが、国有化の定義、そして利害関係の話がいまいちぼやけている。国有化という言葉が一人歩きしてマーケット(株式)の売り材料になり、金には買い材料となっている。
筆者は、F1に例えれば、レース中に故障した車がピット入りして、部品交換、修理などをする過程のようなものが、今回の銀行国有化ではないかと思っている。再び、走行可能な状態になれば、ピットを出て(国の手を離れ)レースに復帰してゆく。まぁ、ピットインの作業の中で、故障した不良部品(不良債権)の扱いが一番難しいので、一筋縄では行かないけどね。最後はオバマが、エイヤァーの気合いで政治的に決断せねばならぬ。昨日のオバマ所信表明演説が不評なのは、その具体的な意思表示に欠けていたからである。
NY株式は、一昨日のベアー マーケットラリー(下げ基調トレンドの中の反騰局面)に過ぎず、ポジションもショート(カラ売り)かショートカバー(その買い戻し)しかない。ロング=買い持ちがない。
金は950ドルまで続落。当然の調整である。金ETFの増え方も明らかに1000ドルになれば鈍ってきた。ひとつETFで気になることは、従来の年金型の長期購入ばかりではなく、短期売買の連中もETF市場に参入してきたことだ。先物のレバレッジがいかん、ということになり、インデックス(商品指数投資)は胴元のカウンターパーティーリスク(破たんリスク)が嫌気され、コモディティーセクターに入ってきたマネーが、レバレッジの効かないETFに集中しているかのような印象さえ受ける。ということは、今後、膨張したETF残高から早めに利益確定売りが出やすい状況も考えておく必要があろう。残高が1000トンを超えると、金ETF自体がひとつの新たなマーケットとして独り歩き始めているのだ。
さて、読者の皆さん。二冊目の著書を書くことを考えていますが、色々書きたいことは山ほどあります。そこで、皆さんのご意見を伺いたい。こんな本にしてほしいとか、こんなテーマを扱ってほしいとか、ハードカバーが良いのか文庫本形式が良いのかとか、著書の感想なども含め忌憚のないところをお聞かせください。
ただし、金投資ハウツーものとか面白おかしくの陰謀説のストーリー仕立てはNGですよ。仮に地味で売れなくても真面目路線は外しません。下記のメールアドレスで受け付けます。
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できれば正々堂々と名乗って意見を述べてほしいけど。